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【大阪都構想】橋下市長に破門された「浪速のエリカ様」が熱いエール

木村正人在英国際ジャーナリスト

「体調不良」を理由に衆院本会議を欠席したにもかかわらず、実は男性秘書と旅行に出かけていた問題で維新の党から除名された「浪速のエリカ様」こと上西小百合衆院議員(32)が16日、大阪・ミナミでトークライブを行った。

大阪都構想の住民投票を17日に控え、どんな爆弾トークが炸裂するか、つぶやいたろうラボ(筆者主宰、旧つぶやいたろうジャーナリズム塾)4期生の笹山大志くんもトークライブにはせ参じた。

「まさに大炎上必至のスーパートークライブ」と題されたイベントに白いスーツ姿で登場した浪速のエリカ様は司会者から「全身シャネルですね」と突っ込まれ、「ちゃいますよ。服のタグ見ます」と切り返した。

そして意外や意外、タウンミーティングで都構想への理解を求める橋下市長にエールを送ったのだ。トークライブの一部始終を大志くんが報告する。

[笹山大志=大阪発]「私が政治家としてやらして頂いているのは大阪維新の会、日本維新の会を立ち上げたメンバーのおかげだと思っています」

浪速のエリカ様こと上西小百合衆院議員(大志くん撮影)
浪速のエリカ様こと上西小百合衆院議員(大志くん撮影)

16日、大阪市中央区のトークライブにゲスト出演した「浪速のエリカ様」こと上西小百合衆院議員が古巣の大阪維新の会と代表を務める橋下徹大阪市長にしおらしく感謝の言葉を述べた。

また、都構想についても「これまで大阪都構想に関してみなさんにご理解をいただきたいという立場で活動してきた」「政策が違うからと離党したわけではないので」「市民の皆さんはぜひ投票所に行って」と推進の立場を示した。

同

議員辞職すべきだという批判には「私は重複立候補なので、トップ当選した人と票数を縮めないと比例復活できない」と民意を得て当選したという考えを示し、議員辞職については改めて否定した。

上西議員は体調不良を理由に衆院本会議を欠席した翌日に男性秘書と旅行していたと4月初め、週刊誌に報じられた。都構想の住民投票が迫り、一刻も早く事態の収拾を図りたい橋下市長が辞任を勧告。しかし、上西議員が拒否したため、維新の党から除名された。

同

上西議員はこの日、「大問題トークライブ大阪大炎上 浪速のエリカ様こと上西小百合衆院議員緊急激白」と題したイベントにゲスト出演。都構想の住民投票前日の登壇ということもあり、都構想を潰す爆弾発言が飛び出すかと、報道陣や観客ら約150人が会場を埋めた。

日程が投票前日になったのは偶然で、上西議員は「都構想を潰す」「古巣と橋下氏にやり返す」という観測を全面否定。暴露発言もなく、始終、穏やかな表情を浮かべた。

同

「橋下さんに怒ってないんですか?」と質問したところ、「私ね、さっぱりしてるんですよ。私は機会を与えて頂いて、政治家になる機会を頂いたことに感謝している」と笑顔でエールを送る余裕を見せた。

笹山大志(ささやま・たいし)1994年生まれ。立命館大学政策科学部所属。北朝鮮問題や日韓ナショナリズムに関心がある。韓国延世大学語学堂に語学留学。日韓学生フォーラムに参加、日韓市民へのインタビューを学生ウェブメディア「Digital Free Press」で連載し、若者の視点で日韓関係を探っている。

(おわり)

在英国際ジャーナリスト

在ロンドン国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。masakimu50@gmail.com

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