英国のウィリアム王子（３０）＝王位継承順位２位＝の妻、キャサリン妃（３０）が身ごもった第一子の名前や性別、誕生する時期、髪の毛の色までもが早くも賭けの対象になっている。

３日午後８時すぎ、キャサリン妃が入院するロンドンのエドワード７世病院から出てきたウィリアム王子が心配そうな顔をしていたことから、英メディアは妊娠初期のつわりについて詳細に報じている。

キャサリン妃は妊娠６～１２週間とみられている。キャサリン妃が妊娠に気づいたのは週末で、まだ安定期に入っていなかったため、エリザベス女王にも知らせていなかった。キャサリン妃のつわりは妊婦の２％にしかみられないほどきついもので、同じ症例では嘔吐で体重が１０％減ることもある。

しかし、母子ともに安全ということで、英国ではお世継ぎの名前などを当てる賭けが早くも登場している。

名前の一番人気はアン、次がジョージ、ビクトリア、チャールズ、エドワード、フランシス、ジョン、ルイス、フィリップ、リチャードと続いて、ウィリアム王子の母親で、パリで悲劇の交通事故死を遂げたダイアナ元皇太子妃の「ダイアナ」は１１番人気だ。

ある王室担当記者は「ダイアナという名前をつけると赤ちゃんにプレッシャーがかかるので、避けるはず」と解説しているが、ミドル・ネームにエリザベス女王の「エリザベス」とダイアナ元妃の「ダイアナ」を入れるという観測もある。

双子の可能性もあるので性別の賭けが成立するかどうかは微妙だが、髪の毛の色はブラウン、ブロンド、黒髪、赤毛などの順になっている。

１１月３０日、キャサリン妃は英南部バークシャーにある母校のセントアンドルーズ校を訪れた。この際、ロングヘアの前髪を切って軽いカールをつけていたことから、キャサリン妃ウォッチャーは「女性が髪型を変えるのは重大な心境の変化があったときよ。妊娠したと直感したわ」と分析。

しかし、このとき、キャサリン妃は比較的高いヒールの靴を履いて、ホッケーのスティックを振り回していたので、筆者は「妊娠に気づいたのでは、そのあとではないかな」と思う。

筆者も英王室のファンになってしまった一人だが、英国では王室と国民の距離が本当に近い。

チャールズ皇太子とダイアナ元妃のダブル不倫、離婚、そして、交通事故死した元妃に英王室が冷淡な態度を取ったことから、王室人気は地に墜ちた。国民の批判を受け、エリザベス女王が元妃の死に弔意を示し、その後、王室総出で慈善活動に取り組むなど、イメージ回復に努めた。

ウィリアム王子とキャサリン妃の出会い、世紀のロイヤル・ウエディング、２度にわたるバルコニー・キス。キャサリン妃のトップレス写真盗撮騒動というハプニングはあったものの、２人はめでたく新しい生を授かった。

しかも双子の可能性まであるという。王位継承順位が第５位まで下がる可能性があるヘンリー王子はこれまで以上にハメを外しかねないと英メディアは心配している。

かわいいオバちゃまキャラのエリザベス女王、人気のないチャールズ皇太子、カミラ夫人、愛されるロイヤル・カップル、ウィリアム王子とキャサリン妃ら、英王室は役者ぞろいだ。

「男子優先は時代遅れ」という世論に配慮するとともに、キャサリン妃にかかるプレッシャーをやわらげるため王位継承法を長男優先から長子継承に改正して、ご懐妊に備えた英王室、英政界、英国民、エリザベス女王を元首にする英連邦１５カ国のチームワークの良さには感服する。

日本の皇室ももちろん素晴らしいが、雅子さまがメディアの前でソフトボールのバットを振り回すのを勧めるぐらいの闊達さと柔軟性を持ち合わせていれば、世界にもっとアピールできるのでは、と思う。

英連邦を末永く維持したい英王室はエリザベス女王が率先してニューメディアを取り入れ、各王族が腕利きのＰＲオフィサーを備えている。どう見せるかが、王室外交の重要なポイントだからだ。

訪英したオバマ米大統領のミシェル夫人がエリザベス女王の腰に手を回したことがある。女王の体に触れることは本来なら許されないが、エリザベス女王はそれを自然に許すことで友情を示した。

キャサリン妃ご懐妊のニュースに、オバマ大統領夫妻は早速、祝意を表明した。

（おわり）