DeNAのスペンサー・パットンの問題提起ツイートをNPBはどう受け取るのか?

NPBの審判のレベルは本当にファンを納得させているのか?(写真:アフロ)

【DeNA外国人投手が投稿したツイートが拡散中】

 DeNA在籍3年目のスペンサー・パットン投手が19日深夜に投稿したとみられるツイートが大きな関心を集め、SNS上で大々的に拡散している。まずはツイートそのものをご覧いただきたい。

 自身が登板した19日の広島戦での投球場面の動画とともに、以下のようなメッセージが添えられている。

 “試合に影響を及ぼしてしまうこのような判定が、あまりにしばしば起こり過ぎる。もっと判定が改善される必要がある。それに尽きる。説明する必要もなく、このような判定はリーグを壊してしまう。彼ら(リーグ関係者)は、なぜ選手たちがストライクゾーン判定装置を欲しているのかを考えるべきだろう”

【次々に投稿される賛同ばかりの反応ツイート】

 このツイートは、明らかにNPBに対して問題提起した内容だ。中にはリーグ批判と捉える人もいるはずだ。今後の展開によっては、このツイート投稿が処分対象になる可能性は十分にある。

 にもかかわらずパットン投手のツイートに寄せられる反応は、あまりに賛同する人たちの投稿が多いのだ。すでに4000件以上のリツイートが投稿され、すべてをチェックしているわけではないが、「あれはストライクだ!」「強烈にあなたに賛同する」「あなたを支持する」(原文は英語も含まれる)等々が並んでおり、“賛否両論”とはいえないくらい賛同ツイートがひしめいている。

【パットンの意見は彼だけのものなのか?】

 もちろんNPBでの審判による判定問題は、今に始まったことではない。遂に昨年からMLB同様に映像を使ったリプレー検証制度が導入され、今年からリプレー検証の対象範囲が拡大されている。それだけ審判による曖昧な判定が少なくなく、それらをしっかり正していくべきとの大勢になっていたからだろう。

 これまでも判定を巡ってグラウンド上で大騒動になったことがある。そのたびに選手や監督、コーチたちが処分を受けてきた。だが余程の誤審がない限り、審判が処分対象になることはない。そうした微妙な不公平感が、間違いなく選手、特に外国人選手の中に不満を募らせていっているように思う。

 というのも、英語やスペイン語で対応できないこともあり、外国人選手の抗議に対する審判の対応があまりに不十分というしかない。以前取材現場で目撃したことだが、中には外国人選手の抗議に耳を貸さず、相手を近寄らないように“向こうに行け”のようなジェスチャーをした審判もいた。これでは選手を激高させるだけだ。これだけ外国人選手が増えた状況を考えれば、彼らの対応の仕方も審判に求められる技術の1つであるはずだ。

【NPBにも届いてほしいファンの反応と声】

 今回パットン投手が公然と問題提起したことに対し、NPBは週明けにも対応していくことになるのだろう。

 だがNPBに期待したいことは、単に彼のツイートだけを審議するのではなく、そこに寄せられた反応ツイートもしっかり検証してほしい。現在の審判のあり方をファンがどのように感じているのかを把握していかなければ、リーグに明るい未来は訪れない。

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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