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トランプ大統領がレブロン・ジェームスへの侮辱ツイートを投稿

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
CNNのインタビューに応じたレブロン・ジェームス選手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ドナルド・トランプ大統領が現地3日夜に投稿したツイートはあまりに過激な内容で、今後全米中に波紋を広げようとしている。

 その内容は以下の通りだ。

 

 “レブロン・ジェームスがTV界で最も頭の悪い男であるドン・レモンのインタビューを受けた。

 彼はレブロンを賢そうに見えるように仕立てた。それは決して簡単なことではない。

 自分はマイク(マイケル・ジョーダン)が好きだ。”

 ツイートの矛先になっているのは現在NBA屈指のスーパースター、レブロン・ジェームス選手だ。彼はつい先日CNNのインタビューに応じ、自身のコミュニティ活動をはじめ様々な社会問題にも彼なりの意見を披瀝している(インタビュー動画はCNNがYouTube上で公開している)のだが、それを揶揄するともに、明らかにジェームス選手を侮辱するような内容なのだ。

 ジェームス選手はインタビューの中でトランプ大統領にも触れ、昨年国歌斉唱時に片膝をつく選手について大統領がNFLを猛烈批判したことで社会問題まで発展していたことから、「大統領は我々国民を分断する目的でスポーツを利用した」と批判発言している。また彼は以前から人種差別問題が表面化する度に政府の姿勢を批判するなど、NBA界の中でも自分の意見を堂々と口にする選手として有名だった。

 一方のトランプ大統領も、NFLのみならずNBAとの関係も決して良好ではなかった。2016-17年シーズンのNBA王者、ウォリアーズの主力であるステフィン・カリー選手が大統領批判とともに恒例のホワイトハウス訪問を辞退する発言をすると、ツイッター上でチームの招待を取り止めることを宣言し、やはりNBAとも対決姿勢を鮮明にしていた。ちなみにウォリアーズは2連覇を達成しているが、両者の間で雪解けムードはまったくなく、今年もホワイトハウス訪問は中止になると見られている。

 それにしても今回の大統領のツイートは各方面から反感を集めることは必至だろう。国歌斉唱時に片膝をつくNFL選手を批判する際は「国歌、国旗、軍を侮辱する行為」という大義名分があり、彼の賛同者も少なくなかった。しかし今回はジェームス選手の知性を否定するような完全な個人攻撃でしかない。しかもジョーダン氏を持ち出したことで、現役時代からあまり政治的な発言をしてこなかったジョーダン氏をもある意味揶揄しているような印象を否めない。

 いずれにせよ夜が明ける4日からジェームス選手の反応を含め、米国中を巻き込む大騒ぎになりそうだ。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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