契約満了のヤンキース・ジラルディ監督が退任へ
ヤンキースは現地26日、今シーズン限りで契約が満了していたジョー・ジラルディ監督と契約更新しない方針を明らかにした。MLB公式サイトをはじめとする複数メディアが報じている。
ヤンキースは声明を発表し、ブライアン・キャッシュマンGMは「ジョーの10年間にわたるチームへの献身的な任務に感謝したい。チームとしてあらゆる面で慎重に熟考を重ねた結果、我々は監督職において別の選択肢をとる決断を下した」と説明し、ジラルディ監督との契約更新を行わない方針を示した。
ジラルディ監督は2008年にヤンキースの監督に就任し、翌2009年にはチームを9年ぶりのワールドシリーズ制覇に導いた。しかしそれ以降はポストシーズンに5回出場しているが、ワールドシリーズ進出を果たしていない。10年間の通算成績は910勝710敗を残し、通算勝利数はヤンキース史上6位にランクしている。
今回のヤンキースの決定に対し、ジラルディ監督はエージェントを通じて以下のような声明を発表している。
「ヤンキースが自分と再契約しないことを決定したことを聞き今は沈痛な思いだ。自分を信じ、素晴らしい機会を与えてくれたスタインブレナー一族に感謝したい。また自分と契約してくれ、常にチームの向上を目指してくれたブライアン・キャッシュマンとそのスタッフにも感謝したい。
この10年間素晴らしい関係を培うことができた選手にも感謝したい。そしてもっとも重要なことは選手たちが毎試合懸命にプレーしてくれたことだ。最後に選手、コーチ、監督としての自分に素晴らしいサポートをしてくれたファンに感謝したい。プレーオフに入ってからの、特に最後の6試合でみせてくれたファンの熱意と興奮は生涯自分の胸に刻まれるだろう」
球界内に多くの情報源を持つことで知られる『ESPN』のバスター・オルニー記者はツイッター上で、今回のヤンキースの決断はキャッシュマンGMからハル・スタインブレナー=オーナーに監督交代を進言されたものだと解説している。
今シーズン限りで契約満了するジラルディ監督に対し、シーズン中から続投を危ぶむ声が挙がり続けていた。特にインディアンスとの地区シリーズ第2戦で相手選手の死球の判定を巡りリプレー判定のチャレンジを行わず敗れてしまったことでメディアやファンから批判を受け、ヤンキースタジアムで行われた第3戦では監督紹介の際にファンからブーイングを浴びせられていた。