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ヤンキースが大型補強に成功!後に続くのはどこだ?

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
ヤンキース復帰が決まったデビッド・ロバートソン投手(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

日本人時間19日朝から米国メディアの間でトレード成立間近のツイートや速報が続いていたが、同日午後になり遂にトレード合意の速報が流れた。

今回成立したトレードは、ヤンキースがトッド・フレイジャー内野手、デビッド・ロバートン投手、トミー・ケインリー投手のホワイトソックスの主力3人を獲得する一方で、ホワイトソックスはタイラー・クリッパード投手、ドレイク・ルーサーフォード外野手、イアン・クラーキン投手、ティト・ポロ外野手と若手有望選手を中心に計4選手を獲得したようだ。

2年ぶりのプレーオフ進出、5年ぶりの地区優勝を狙うヤンキースにとって、後半戦を戦う上でどうしても戦力補強が必要だったのが一塁手とリリーフ陣だった。

一塁手に関しては、このオフに昨年のナ・リーグの本塁打王のクリス・カーター選手を獲得していたが、シーズン開幕から打撃不振が続き、2度に渡り40人枠から外す措置、DFAをする結果に(最終的にチームを解雇されている)。その穴埋めを若手選手に期待したが、結局台頭する選手は登場しなかった。そこで昨年ホワイトソックスで40本塁打を記録しているフレイジャー選手を獲得した。本来は三塁手だが、もちろん一塁手としての起用が増えることになるだろう。

またリリーフ陣に関しても期待された守護神アロルディス・チャプマン投手がここまで防御率3.57(MLB8年目で自身最悪)と安定さを欠いている状況が続いていた。ロバートソン投手は2014年までヤンキースに在籍して過去があり、移籍後もホワイトソックスで守護神としてここまで84セーブを記録しており、チャプマン投手と左右の“ダブルストッパー”も可能だ。

またケインリー投手も2013年までヤンキースのマイナー組織に在籍し、2014年にロッキーズでメジャー初昇格を果たした。2016年からホワイトソックスに移籍し、同チームでのここまでの成績は防御率2.56と抜群の安定感を誇っている。ヤンキースの理理0布陣をさらに強化してくれるのは間違いないところだ。

まずはヤンキースが今シーズン初の大型トレードに成功した。トレード期限まであと2週間。まだまだ目を離すことができそうにない。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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