「100日後に死ぬワニ」の映画化&グッズ展開 連載前から仕込みの可能性は…

「100日後に死ぬワニ in ロフト」のサイト

 連載開始時から主人公が100日後に死ぬと明かしてツイッターで展開して話題となったマンガ「100日後に死ぬワニ」(きくちゆうきさん作)。20日の最終回直後に、書籍化と映画化、グッズ展開が発表されました。マンガの連載はわずか100日の3カ月強であることから、連載前からの仕込みを疑う声はネットで後を絶ちません。そこで映画化発表とグッズ制作の準備期間から、連載前から仕込まれた可能性があるのか探ってみました。

【参考】「100ワニ」最終回直後に“炎上” 突然のメディア展開発表あだに

 書籍化は、ツイッターマンガというコンテンツの特性上、企画が容易と想定できるので外します。

 まずは映画化ですが、エンタメ系の業界関係者らに聞くと「発表だけならなんとでもなる」という意見が多数を占めました。「フットワークの軽い会社なら1カ月足らずで固められる」というのも驚きですが、「座組と熱意次第で発表だけなら数日あれば」という超強気の答えもありました。どの関係者も「キャストや公開時期、日時は後回しでないと無理」というのは共通していました。

 ネックは、上映する映画館のスケジュールの問題です。多くの作品が公開を控えているため、人気作品のような全国公開、大規模公開はすぐには難しいだろうとのことでした。そこで狙いは単館、小規模上映という手になります。役者も若手俳優を起用すればスケジュールは押さえられるし、公開時期も数年後にすれば……という指摘もありました。逆に言えば、知名度の高い人気俳優をバンバン起用し、直近の大規模公開なら疑惑が再燃するかもしれません。

 そしてグッズ制作ですが、キーホルダーやステッカー、シール、バッジなど種類はかなり豊富で、短期では難しそうに見えます。そこで「どのくらいで制作可能か」とグッズ制作経験のある関係者に尋ねると概ね1~2カ月という回答で、グッズのロット(個数)を絞ればもっと短期でできるということでした。つまりこちらも、連載後に企画しても対応できる……となります。

 また作品への電通の関与について「これ、グループ会社であって、電通本社は直接関与してないのでは?」という指摘もありました。私もかつてメディアに所属していたとき、同じ会社の別媒体の記事でクレームが自分宛に飛び込んできたことがあるので、この指摘には同意してしまいます。ただ世間的には「グループなら同罪」と言われるであろうことも予想できます。いずれにしても、エンタメ業界関係者の皆さんは「100日後に死ぬワニ」のネットの“炎上”について、よく知っていたのは確かです。

 今回の取材で、連載前からの仕込みを疑う声が払しょくされたわけではありませんが、短期でもメディア展開が発表できるのは確かです。しかし、“無罪”だったとしても、少なくない人たちから作品が色眼鏡で見られ続けるのは確かと言えるでしょう。そしてプロモーションの重要性を再認識する出来事とも言えそうです。