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【台風12号が北上中】秋雨入りも、9月は雨量多い予想

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
台風12号の進路予想図(9月2日午後3時現在)ウェザーマップ作画

 台風12号は2日午後3時現在、小笠原近海を時速40キロの速さで北西に進んでいます。台風は2日夜~3日朝にかけて、小笠原諸島に接近したあと、八丈島の南海上で熱帯低気圧となる見通しです。

台風&前線で、大雨のおそれ

 台風12号(熱帯低気圧)や秋雨前線の影響で、4日以降は全国的に天気が崩れるでしょう。雨雲が発達しやすく、雨が強く降るおそれがあります。

【週間天気予報】9月3日(日)~9日(土)ウェザーマップ作画
【週間天気予報】9月3日(日)~9日(土)ウェザーマップ作画

 東京は3日夕方から雨が降り出し、4日にかけて雨が続くでしょう。その後も、くもりや雨のぐずついた天気となる見通しです。

全国的に秋雨入りも

 さらに、台風12号をきっかけにして広い範囲で秋雨が始まる可能性があります。梅雨入りは毎年、気象庁から発表がありますが、秋雨入りの発表はありません。そこで、処暑(8月23日頃)以降、雨が2~3日程度続いた最初の日を目安に、秋雨入りを調べてみました。

【秋雨入り(2002年~2022年平均)】筆者作成
【秋雨入り(2002年~2022年平均)】筆者作成

 北海道は9月の初め頃から、関東や東海地方などでは9月半ば頃から天気がくずつくことがわかります。

 秋雨前線は夏から秋への移行期に、日本付近に出現して、長雨をもたらす停滞前線のことを言います。台風の接近と重なった場合は大雨となるため、注意が必要です。

【気象庁1か月予報(9/2~10/1)】ウェザーマップ作画
【気象庁1か月予報(9/2~10/1)】ウェザーマップ作画

 また、9月の降水量予想でも、西日本や東海地方、沖縄・奄美で平年より雨が多くなる傾向となっています。

【参考資料】

気象庁:台風第12号に関する東京都(伊豆諸島・小笠原諸島)気象情報(第6号)

気象庁:1か月予報(9/2~10/1)、2023年8月31日発表

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは117冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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