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厳しい暑さはいつまで続く? 東京は経験したことのない猛暑に

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
7月29日午後2時の気温(推計気象分布)ウェザーマップ作画

 関東地方が梅雨明けして、きょう(29日)で一週間が経ちました。東京の猛暑日は11日(29日まで)となり、7月の最多記録を更新中です。

 この厳しい暑さは来月半ば頃まで続く可能性が高く、東京のこの先一週間の最高気温は35度~37度と予想されています。これまでに経験したことのない長期間にわたる猛暑となるため、無理をせず、十分に休息を取るようにしてください。

青森で3年ぶりの猛暑日

 きょう(29日)も全国的に夏空が広がり、各地で厳しい暑さとなりました。37度、38度はもちろんのこと、青森市では35.6度まで上がり、3年ぶりに猛暑日となりました。また、北海道の池田町では初めて猛暑日が5日続くなど、この夏は北日本でも気温が非常に高いことが特徴です。

7月29日の最高気温(午後3時まで)ウェザーマップ作画
7月29日の最高気温(午後3時まで)ウェザーマップ作画

偏西風の北偏で、この先二週間も猛暑

 梅雨明け十日は一年で最も暑い頃と知ってはいても、いささかうんざりしてきました。猛暑はいつまで続くのか、上空の偏西風をみてみると、来月半ばにかけて、日本列島の北を流れる予想です。

200hPa流線関数の5日間平均図(8/7~8/11):ウェザーマップ作画、筆者加工
200hPa流線関数の5日間平均図(8/7~8/11):ウェザーマップ作画、筆者加工

 ヨーロッパから日本にかけて、偏西風の波列が明瞭で、日本列島全体が暖かい空気に覆われることを示しています。少なくとも、この先二週間は今のような暑さが続くものとみられます。

【1か月予報(7/29~8/28)】平均気温の予想:ウェザーマップ作画
【1か月予報(7/29~8/28)】平均気温の予想:ウェザーマップ作画

 東京では今月24日から途切れることなく35度以上の猛暑日が続いています。過去最も長く続いた猛暑日は2022年6月25日~7月3日までの9日間です。今年はこれを上回る可能性が高く、前例のない長期間の暑さに遭遇することになりそうです。

【参考資料】

気象庁:1か月予報(7/29~8/28)、2023年7月27日発表

気象庁:2週間気温予報解説資料、2023年7月29日

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは117冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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