「群馬で33.4度」夏到来と梅雨入りの見通し
きょう5月6日は立夏、暦のうえでは夏が始まる日です。晴れた関東地方を中心に気温が上がり、群馬県高崎市上里見で33.4度、東京都心では27.9度など、各地で今年一番の暑さとなりました。
そして、立夏は夏が始まる日だけではありません。5月10日は沖縄の梅雨入りの平年日で、雨の季節が始まる頃でもあります。
この先の10日間の天気予報をみてみると、連休明けの来週は晴れる日が多く、週末に雨が予想されています。今すぐにでも梅雨入りしそうな雰囲気はなく、今年の梅雨入りは平年より遅れる可能性があります。
梅雨だから諦めも?
梅雨には二つの形があると思います。ひとつは気象台の梅雨入り発表で始まる梅雨です。ただ、徐々に暑くなっていくように、梅雨は雨の多い時期=雨期なので、特定の日から始まることはありません。それでも梅雨入りが知りたいのはうっとおしい天気が続いても梅雨だからと諦めがつくからでしょうか。
もうひとつは気候学的にみた梅雨です。梅雨を梅雨らしくしている梅雨前線を降水量の旬別平年値で表現してみました。
それぞれ降水量がピークとなっているところが梅雨前線が停滞している時期です。那覇は6月中旬、鹿児島は6月下旬、東京は7月上旬、青森は8月上旬で、日を追うごとに梅雨前線が南から北に向かって移動している様子がわかります。
仮に移動速度を求めてみると、那覇から東京までは一日に約60キロ進む計算です。サクラ前線と比べてかなり速いスピードで移動していることがわかります。
温暖化で梅雨が変わる
将来、梅雨はどうなるのでしょう。実は沖縄の梅雨入りは10年あたりで一日程度遅くなっています。
このまま温暖化が進むと、初夏(6月)の梅雨前線は現在よりも南に位置すると見られていて、梅雨の時期が変わる可能性があります。そして、梅雨の豪雨は北へ、東へ拡大し、頻度が増す見通しです。
梅雨の感じ方は人それぞれですが、シトシトが消え、ザーザー降りに取って代わる日も近そうです。
【参考資料】
気象庁:日本の気候変動2020 —大気と陸・海洋に関する観測・予測評価報告書—、2020年12月4日公表