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東京、梅雨はどこへ

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
2013年6月4日正午 東京の空

今日(4日)の東京は夏空が広がり、12時半に29.1℃を記録、今年一番の暑さとなりました。全国でみても、岡山県の高梁市で33.6℃など、全国の107地点で、30℃以上の真夏日になりました。真夏日が100地点を超えたのは先月24日以来、11日ぶりのことです。

現在、梅雨入りしているのは、沖縄・奄美、九州、四国、中国、近畿、東海、関東甲信地方です。

東京では連日、晴天が続き、梅雨はどうしたのかと、思っている方も多いでしょう。関東甲信地方の梅雨入りの平年日は6月8日頃ですから、そもそも、梅雨に入っていないのかもしれません。

一方で、梅雨入りの発表は、毎日のくもりや雨のことをいっているのではなく、これから大雨の季節になりますよという重要なお知らせなのです、という意見もいただきました。

私も、この考えに賛成です。梅雨入りの時期に関しては毎年のように、早い、遅いと話題になりますが、雨の季節、大雨になりやすい時期になったと捉えたほうがいいと思います。梅雨のことがこれだけ話題になるのは、アナウンスメント効果が大きい裏返しでもあるのですね。

さて、東京の週間予報をみると、この先一週間も、雨らしい雨はなさそうな気配です。それに加えて、先ほど、関東甲信地方には高温に関する異常天候早期警戒情報が発表され、6月9日(日)からの一週間は気温が平年よりかなり高くなる見込みです。

これは夏の高気圧(太平洋高気圧)が強まり、梅雨前線を一気に、日本海まで押し上げてしまう可能性が出てきたからです。梅雨前線の南側は、熱帯の空気、暑さに加えて、湿度がとても高くなります。

雨に一喜一憂し、暑さにも、振り回される日々が続きそうです。

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは117冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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