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ぞくぞくと梅雨入り 明日は関東甲信地方も梅雨入りか

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
2013年5月28日9時の天気図

昨日(27日)は九州南部、九州北部、四国、中国地方で、今日(28日)は近畿、東海地方が梅雨入りしました。九州南部の梅雨入りは平年で、5月31日ですが、そのほかの各地は6月になってからが梅雨のシーズンです。今年はずいぶん早い梅雨入りとなりました。

気になる東京(関東甲信地方)の梅雨入りですが、平年ならば6月8日なので、早すぎる、急ぐ必要はないのでは、と思ってしまいます。

というのも、今、発表されるのは速報値という扱いで、毎年9月に見直し、確定値を発表します。

関東甲信地方の梅雨入りは過去10年間で、4回ほど見直されていますから、もしも、明日、梅雨入りを発表したからといって、それが正式な梅雨入りになるのかは、この夏が終わってみないとわからないのです。だから、個人的には、梅雨入りの日をあれこれ、一喜一憂するのは本質的ではないと思っています。

ただ、今年の梅雨入りは過去、あまり例のない天気図で発表されています。

それは梅雨前線がないこと。

必ずしも、梅雨入りに梅雨前線は必要ありませんが、くもりや雨の日が続くためには梅雨前線は大きな役割を果たします。今年はどちらかと言うと、日本の東海上の高気圧が強くて、湿った空気が日本列島に流れ込みやすい状態になっています。

こういう、変則的な梅雨入りは、数日後に晴れることが多く、気象の専門家でも、意見が分かれるでしょう。また、関東甲信地方が明日(29日)に梅雨入りすると、統計史上3番目に早い記録となります。

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは117冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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