amazonが日本でも『amazon echo』の招待制予約開始 amazon日本市場での狙い

招待制 申し込み予約が日本で開始 2017年11月8日 amazon.co.jp

KNNポール神田です!

 2017年11月8日、一部の報道機関ではamazonが「Amazon Ech」を「販売した」とあるが、正確には来週からの出荷だ。

アマゾンジャパン(東京・目黒)は8日、人工知能(AI)を搭載したAIスピーカーの「エコー」を日本で発売した。外部企業と連携して、交通案内や英会話など260種類以上のサービスを用意。米国市場でシェア約7割を占めるエコーの日本進出で、LINEや米グーグルなどを交えた競争が本格化する。

出典:AIスピーカー、主役「エコー」日本上陸 アマゾンが発売、機能の数が勝敗左右

すんなり購入できない『招待制申し込み予約』という不思議な販売システム

招待をリクエストして届いた電子メール。買えるのか買えないのかもわからない販売システムだ
招待をリクエストして届いた電子メール。買えるのか買えないのかもわからない販売システムだ

 「販売した」とあったので、慌てて、amazon.co.jpでecho dotを購入しようとしたが、予約もできず、不思議な招待リクエストを送る。その後、数週間後に「ご招待Eメール」で招待されてからの購入となる。これでは、とても販売したとは言えない状況だろう。もちろん筆者は、年間でのプライム会員でもある。とても不思議な販売システムだ。これは推測するに「予約」を受け付けるほどの製品供給数が確保できていないからとしか思えない。

米国では先行したAmazon、日本では?

 米国では、スマートスピーカーの市場は先行するamazonが7割を占めていると言われている。amazon Echoのデビューは今から3年も前の2014年だった。google home は2016年。

 クラウドの音楽を聞くための、音声コントロールスピーカーであるが、設置された場所の会話をディープラーニングし、よりスマートになってきた。amazonのAIアシスタントである『アレクサAlexa』は、音声コマンドからいろんな答えを瞬時にクラウドから検索し、音声でアウトプットする。そして、その後のアクションをさらにAI学習していくことだろう。

 もちろん、amazonなので、音声で商品を購買するという直接的な最終ゴールもあるが、購買に至るまでに、人々が何を調べて、何に興味を持って購買に至るのかという遷移を前後の行動から知ることができるのだ。それらが音声ですべて完結するのかもしれない。これらが、日本で先行して販売されているAIスピーカーのLINEやGoogleと違った点だ。

『Alexa Skills』というアプリ生態系

Amazon Echoのアプリ生態系『Alesa Skills』英語版amazon.comより
Amazon Echoのアプリ生態系『Alesa Skills』英語版amazon.comより

 Amazon Echoの優位性のひとつとして語れるのが、『Alexa Skills』というスマートフォンでいえば『アプリ』といえるような生態系だ。いろんなジャンルの『Alexa Skills』が用意されている。

https://www.amazon.com/alexa-skills/b/ref=skillsrw_surl?ie=UTF8&node=13727921011

「Alexa + 動詞 +Skillsの名称」で稼働する。※日本語の場合は「Alexa +Skillsの名称+動詞」などのチューンナップが必要だろう。

amazonの野望は、AIアシスタント『Alexa』をあらゆるデバイスに提供すること

 AIスピーカー、スマートスピーカーと呼ばれるこのジャンルだが、amazonの狙いは、このSDK(ソフトウェアデベロップメントキット)の提供にある。あらゆるデバイスやハードウェア聞きにAlexaを搭載することを可能としているのだ。それらによって、Amazonへのタッチポイントが増えるばかりでなく、配送の伴わない有料サービスの販売も可能となるからだ…。

https://developer.amazon.com/ja/alexa-voice-service/sdk

Google homeなどもSDKを提供している。日本語でも「アシスタント対応アプリを日本語で開発してみよう」として対応中だ。Alexaの場合は当初から入金の銀行口座を確認するところやハンズオンのセミナーが開始されているところを見てもamazonの日本においてもAlexa生態系づくりの本気度が十分に伺える。

 日本では、先行販売となったGoogleの 『Google home』と、amazonの『amazon echo』では、今までの月間サブスクリプションによる音楽サービスなどでも、両社の違いが明確であった。Appleは有料でないとサービス提供はRadioチャンネルのみ。Googleは無料でも、一度アップロードした楽曲は聞き続けることができる。amazonではプライム会員には100万曲を追加購入なく提供中である。このように各社によって、サービス形態が異なっていた。

 しかし、amazonでは『unlimited』戦略により、有料月額課金ビジネスによって、AppleやGoogleにひけをとらないサービスを提供し、プライム会員のおまけ的サービス以上のサービスをねらいはじめてきたからだ。

そう、物販のチャネル拡大を目指してきたamazonだが、動画ではNETFLIXに対抗するための『amazonオリジナル』 動画や、『Kindle Unlimited』などの読み放題サービスも提供し、課金型のラインナップを増やしてきている。今回も4000万曲聞き放題の『Amazon Music Unlimited

の提供を開始した。初回のみ30日間無料で視聴できる。

このように、ビジネスモデルの違っていたGoogleやAmazon、そしてAppleなどが、ことAIスピーカーにおいては、新たな『音声プラットフォーム』の覇権争いの時代へと突入している。

キーファクターはAIアシスタントの戦いだ。

LINEのAIアシスタント Clova

ピカチュウとも話せるGoogle homeはアイデアの勝利!

https://www.facebook.com/GoogleJapan/videos/1861484704164673/

Alexaの対応

そして、何よりも、最近沈黙を続けているAppleのAIスピーカー「HomePod」も、虎視眈々と世界デビューの機会を伺っていることだろう(HomePodは2017年12月から、オーストラリア、英国、米国の英語圏からの販売開始予定)。

https://www.apple.com/homepod/

1961年神戸市生まれ。ワインの企画・調査・販売などのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の編集とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送局「KandaNewsNetwork」を運営開始。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を兼任後、ソーシャルメディア全般の事業計画立案、コンサルティング、教育、講演、執筆、政治、ライブストリーム、活動などをおこなう。メディア出演、コンサル、取材、執筆依頼 などは 070 5589 3604 まで

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