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【NHL】スタンレーカップ・ファイナル始まる!第1戦は、ベガス・ゴールデンナイツが先勝!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
パックをセーブするベガス・ゴールデンナイツのゴーリー、ヒル(@thescore)

今シーズンのNHLのチャンピオンを決めるスタンレーカップ・ファイナルが、3日(現地時間)に始まりました!

今シーズンのファイナルは、どちらが勝っても初優勝となる、フロリダ・パンサーズ(イースタンカンファレンス・チャンピオン)とベガス・ゴールデンナイツ(ウェスタンカンファレンス・チャンピオン)の顔合わせ!

2-2の同点で迎えた第3ピリオド6分過ぎ、ザック・ホワイトクラウド(DF)が放った長距離のシュートが決まり、ベガスが勝ち越し。その6分後にはキャプテンのマーク・ストーンが貴重なゴールを決め、5-2でベガスが大事な初戦を制しました!

この試合で一番の見せ場は、ベガスのゴーリー、エイディン・ヒルが見せたスーパーセーブ!!

このセーブは、ワシントン・キャピタルズのゴールを守っていたブレイデン・ホルトビーが、5年前、スタンレーカップ・ファイナルの対ベガス戦で見せたプレーを彷彿とさせるものでした。

ファイナルを前にしたメディアとのインタビューで「今まで、こんなに多くのメディアを目にしたことはなかったよ」と語っていたヒル。シーズンが始まった時、彼がベガスのゴールを守ることになるとは、他の誰も、そして、ヒル自身も、想像できなかったことでしょう。

NHLでもひときわ目立つ長身(6フィート4インチ・193cm)のヒルは、2015年のエントリードラフトでアリゾナ・コヨーテズから全体73位で指名されますが、プロのキャリアが始まって6シーズンが経った今でも、NHLよりもマイナーリーグでの試合数の方が多く、NHLでフルシーズンを戦ったことがないのです!

そんな彼がベガスに移ったのは、昨年夏。メイン・ゴーリーであるロビン・レナーが、ケガにより2022-23シーズンの復帰が難しいとの報が伝えられ、チームは、トレードでヒルを獲得したのです。

しかし、ローレン・ブラッソワや、ルーキーゴーリーのローガン・トンプソンの活躍により、ヒルが出場した試合数は「27」。また、トレードにより、ロサンゼルス・キングスから、2回の優勝経験を誇るジョナサン・クイックが移籍したこともあり、プレイオフ初戦のゴールを任されたのはブラッソワ。ヒルはベンチに入ることもできず、関係者席から試合を見守らざるを得ませんでした。

そんなヒルにチャンスが回ってきたのは、エドモントン・オイラーズとのセカンドラウンド。第3戦で負ったブラッソワのケガにより出番が回ってきたヒルは、その後、ゴールを守り続け、セーブ率93.7%を記録。チームをファイナル進出に導いたのです!

5年前、ホルトビーのスーパーセーブで、試合の流れを変えられてしまったベガス。逆に、今季は、ヒルのスーパーセーブにより、流れを引き寄せることができるのか?

スタンレーカップ・ファイナル第2戦は、一日おいた5日に、同じT-モバイルアリーナで行われます。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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