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【NHL】スタンレーカップ・ファイナル第4戦は、帰ってきた男の決勝点でコロラドが優勝に王手!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
決勝点を決めたネザム・カドリ(中央)(The Hockey News)

ディフェンディング・チャンピオンのタンパベイ・ライトニングが、対戦成績を2勝2敗のタイにするか?

はたまた、コロラド・アバランチが王手をかけるか?

注目のスタンレーカップ・ファイナル第4戦が、22日(現地時間)、タンパで行われました。

このシリーズでは、立ち上がりの悪さが敗因となっていたタンパベイですが、この日は、試合開始わずか36秒に先制。

この得点の直前、コロラドのゴーリーのダーシー・ケンパーのゴーリーマスクにシュートが当たりマスクが外れましたが、レフェリーは試合を続行。タンパベイが先制点を決めました。通常、ゴーリーマスクが外れるとすぐに試合は中断しますが、この場合は得点のチャンスが続いていたため、プレーは続行され、タンパベイの先制点となりました。

タンパベイは、このシリーズでは初めての先制点となり、第1ピリオドのシュート数は、タンパベイが「17」であったの対し、コロラドは「4」と、くっきりと明暗が分かれたピリオドとなりました。

しかし、第2ピリオド、コロラドは、アンドレイ・バシリエフスキ―がゴール前にはじいたパックが、後ろ向きとなっていたネイサン・マッキノンのスケートに当たり、そのままゴールへ。ラッキーな得点で同点に追いつきました。

その後、両チームともに1点ずつを加え、試合は、第1戦に続きオーバータイムへ。

オーバータイムに入って12分02秒に、ケガから復帰したネザム・カドリが、パスを受けてゴール前へ走り込み、シュート!

放ったパックはトップネットに突き刺さり、コロラドの歓喜の輪が広がりました。

カドリは、エドモントン・オイラーズとのウェスタン・カンファレンス・ファイナルの第3戦でケガをし、その後の試合を欠場。ケガで欠場する前までの13試合で、6ゴール14ポイントの活躍を残していただけに、カドリのケガは、コロラドにとって大きな痛手となっていました。

ところが、「復帰は絶望的」と伝えられていたカドリがこの試合で復帰!

自らの復帰を祝うかのように、スタンレーカップに王手をかける値千金のゴールを決めました。

スタンレーカップ・ファイナル第5戦は、王手をかけたコロラドのホームアリーナに戻って行われます。

地元ファンの前で、スタンレーカップを掲げることができるか。

はたまた、タンパベイが王者の意地を見せるか。

第5戦は、24日(現地時間)に行われます。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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