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【NHL】10歳の時から憧れ続けたヒーローはNHL選手になったボクを迎えてくれた。でも昨夜の試合は…

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
オベチキンと並ぶマイルズ・ウッド(左・Courtesy:@Capitals)

 マイルズ・ウッド(ニュージャージー デビルスFW・23歳)というNHL選手をご存じですか? 

 U20(20歳以下)世界選手権のアメリカ代表に選ばれた実績こそあるものの、誰もが知っているスーパースターとは言えません。

 その証拠に、2013年のNHLドラフトで、ニュージャージー デビルスから指名を受けたのは4巡目(全体100位)。

 ドラフト指名を受けた直後の現地メディアでは、祖父がハーバード大学。父親はイェール大学というエリート校で、アイスホッケーをプレー。

 そのうち父親のランディは、「ニューヨーク アイランダーズ在籍時にレギュラーFWとして活躍し、のちにバッファロー セイバーズや、トロント メイプルリーフスなどにも在籍した」といったように、サイドストーリーがメインの報道が多かったそうです。

▼10歳の時から「大好きな選手」は誰?

 前述したとおり、ホッケーファミリーで育ったとあって、当然のごとくアイスホッケーのスティック(=プレーヤーがパックを扱うアイスホッケー用具)を手に取り、パックを追い駆けていた少年時代のウッドには、「大好きな選手」がいました。

 チームを初めての王座に導き、昨季のコンスマイス トロフィー(プレーオフMVP)を受賞したアレックス・オベチキン(ワシントン キャピタルズ FW・33歳)です。

 上の動画で紹介したインタビューの中で、「10歳の時から大好きな選手」だと明言するほど、ウッドは”オビー”(=オベチキンのニックネーム)が憧れの的!

▼ボディチェックをお見舞いしてやる!

 はやる気持ちが募り続けていったウッドは行動に移ります。

 ワシントンのホームアリーナ宛に、「ボクの持っているホッケーカードにサインをして欲しい」というオベチキンへの気持ちを、素直に記しました。

 しかし、ウッドの気持ちは高ぶり続けていたようで、こんな文言も記して手紙を送ったそうです。

「もしも、サインをくれなければ、ボクがNHL選手になって対戦した時、ボディチェック(=自らの身体で相手選手にぶつかって、相手のプレーを妨げるプレー)をお見舞いしてやる!」

▼ついにオベチキンと対面!

 ”ウッド少年”の気持ちは、さすがに叶えられずに終わってしまいましたが、その後、21歳になった”ウッド青年”の想いが叶い、ついにオベチキンと対面する機会がやってきました!

 デビューを果たした翌シーズン(現地時間2016年12月29日)、ワシントンに乗り込んだニュージャージーのメンバーの中に、2季目にしてレギュラーポジションを手中にしたウッドの姿が!

 オベチキンと対面したウッドは、早速憧れ続けた選手とツーショット(タイトル写真)。

 10歳の時から大好きだったヒーローが、「NHL選手になったボクを迎えてくれた!」と、ウッドは笑顔に満ち溢れていました。

 さらに、オベチキンはサインに加えてスティックまでプレゼントしてくれたとあって、ウッドのオベチキンへの想いは一層強まった模様。

 ニュージャージーのファンが集まるイベントで、「好きな選手は誰?」との質問を受けた際に、(空気を読まずに!?)「オベチキン!」と答えて、ニュージャージーのファンからブーイングが飛んだこともあったそうです(笑)

▼オベチキンに飛びかかる!

 昨夜に行われたニュージャージー デビルスのホームアリーナでの開幕戦。

 ニュージャージーは、ワシントン相手に 6-0 のスコアで完封勝利!

 さらに、試合の大勢が決した終盤に、両チームの選手が揉み合いになり、オベチキン(白#8)が乱闘の輪に入っていったのを見たウッド(赤#44)は、ベンチ前から一目散に走り込み、オベチキンに飛びかかっていきました!!

「もしも、サインをくれなければ、ボクがNHL選手になって対戦した時、ボディチェック(=自らの身体で相手選手にぶつかって、相手のプレーを妨げるプレー)をお見舞いしてやる!」

 こう言っていた”ウッド少年”は、NHLの選手になって顔を合わせたオベチキンであろうとも、激しいプレーを披露!

 ニュージャージーのファンにとって、6季ぶりにプレーオフへ勝ち進んだ昨季に続いて、さらなる躍進を期待したくなるホームアリーナでの開幕戦となったようです。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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