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【氷上の早慶戦】明日新横浜で開催 長野オリンピックを沸かせた日本代表のトップDFペアがコーチで激突!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
日本のアイスホッケーで最も熱い「氷上の早慶戦」(Photo:Jiro Kato)

 スマイルジャパン(女子アイスホッケー日本代表)の躍進を除くと、近年は明るい話題が少なくなってしまった日本のアイスホッケー。

 しかし、その中で毎回熱い戦いを繰り広げているのが、”氷上の早慶戦” です!

▼「氷上の早慶戦」明日新横浜で開催!

 昨年も筆者の当サイトで紹介しましたが、「早慶アイスホッケー定期戦」は年に2回開催され、慶應がホスト校となる春季定期戦は、日吉キャンパスに程近いKOSE(コーセー)新横浜スケートセンターで開催。

 現役戦と呼ばれる慶應義塾大学 vs 早稲田大学の試合だけでなく、OB戦(稲門クラブ vs 三田クラブ)や、付属高校の対戦(早稲田実業学校 vs 慶應義塾高校)に加え、フィギュアスケートのエキシビションが開催されるなど盛りだくさん!

 在校生や卒業生だけでなく、近年は首都圏で開催される試合が少なくなってしまったため、「ずっとアイスホッケーを見続けている!」という熱心なファンも多数駆けつけ、毎年スタンドは満員になります!

▼慶應を指導するスマイルジャパン監督!

 熱心なアイスホッケーファンの方に限らず、ぜひ皆さんに注目していただきたいのは、両校のコーチです。

 まず、ホスト校の慶應を指導しているのは、山中武司ヘッドコーチ(HC)

 アイスホッケーファンでなくとも、名前を知っているという方も少なくないのでは?

 それもそのはず、山中HCはスマイルジャパンの監督を務め、2月に開催された「ピョンチャン(平昌)オリンピック」で、史上初めてとなるオリンピックでの白星をもたらせた指揮官。

 大西功監督も全幅の信頼を寄せています。

 

▼新体制で臨む早稲田

 対する早稲田は、今季から体制一新。

 内藤正樹新監督の下、新しいシーズンを迎えましたが、新監督を支える参謀役も、小堀恭之(たかゆき)山崎浩市(こういち)両コーチという顔ぶれに改まりました。

▼長野オリンピックを沸かせた男が激突!

 慶應の山中HCと、早稲田の小堀、山崎新コーチは、いずれも日本代表でプレーしたディフェンスマン。

 そのうち、山中HCと、、、

長野オリンピック日本代表だった山中武司コーチ(Photo:Jiro Kato)
長野オリンピック日本代表だった山中武司コーチ(Photo:Jiro Kato)

 小堀新コーチは、、、

長野オリンピック日本代表だった小堀恭之コーチ(Photo:Jiro Kato)
長野オリンピック日本代表だった小堀恭之コーチ(Photo:Jiro Kato)

 どちらも「長野オリンピック」で日本代表のトップDFペア(通常の場合DFは二人一組でプレーする)として、強豪国の強力なFWたちと対したチームジャパンの守りの要を担ったディフェンスマン。

 長野オリンピックのあとも、当時の日本はトップ16が集う「世界選手権Aプール(現トップディビジョン)」に参加し続けていたことから、常に強敵と対峙していた二人です。

▼40連敗中の慶應が歴史を変えられるか!?

 スタンドの応援合戦は甲乙つけ難いほどの熱さになっているのと対照的に、両校の春季定期戦の戦績を見ると、

 早稲田 → 52勝  慶應 → 10勝 引き分け → 1

と早稲田が大きくリード。

 しかも、ホスト校の慶應が第22回大会で8-4のスコアで勝利して以来、早稲田が引き分けを挟んで「40連勝中!」と圧倒しています。

 果たして、コーチキャリアでは上回る山中HCの下、慶應が歴史を変えるのか !?

 それとも、新たなコーチの下で、早稲田が連勝を伸ばすのか !?

 明日新横浜で激突する「氷上の早慶戦」の行方は、見逃せそうにありません。

 尚、試合の模様は、BS朝日録画中継されます。ぜひご覧ください。

(注)本文中の山崎コーチの「ざき」の漢字は、Yahoo!ニュースのサイトでは使用できない文字となっているため「崎」を用いました。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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