今季からNHLに加盟した新チーム ベガス ゴールデンナイツ が、昨夜（現地時間）T-モバイルアリーナで初めてのホームゲームに臨みました。

　待ちに待った地元での開幕戦の上、チームはダラスで行われた初戦（対ダラス スターズ）と、グレンデールでの対アリゾナ コヨーテス戦に連勝したとあって、試合前からT-モバイルアリーナ前の東芝プラザに多くのファンが駆けつけ、賑わいを見せていました。

▼58秒間の黙とう

　歴史的な初戦の開始に先駆け、今月１日に起こった銃乱射事件の犠牲者を悼むセレモニーが行われ、尊い命を失った人の数と同じ、58秒間の黙とうを実施。

　また黙とうに先駆け、本来はリンクを囲むボードに掲げられるはずだった全ての広告を、「テロや暴力に屈しない！」とのメッセージを込め、ラスベガスエリアで掲げられている「ベガス ストロング（VEGAS STRONG）」のスローガンに改めて、開幕戦を迎えました。

▼ベガスが先制攻撃

　大声援が響く中で始まった試合は、スタンドからの期待に応えて、ベガスが見事な先制攻撃を仕掛けます。

　試合開始早々の２分31秒に、６月の「エクスパンションドラフト」で指名され、デトロイト レッドウイングスから移籍してきたトーマス・ノゼック（25歳・FW）が、T-モバイルアリーナでの（レギュラーシーズン）初得点をゲット。

　これで一気に勢いづいたベガスは、奥さまと出会ったラスベガスに自宅を構え、チームが誕生する前からオフの間は過ごしていたことから、試合前に選手を代表してスピーチをした デリック・イングランド（35歳・DF）のシュートで追加点。

　さらにベガスは攻撃の手を緩めず、開幕戦でチームの初得点を決めたジェイムス・ニール（30歳・FW）が２ゴールするなどして、第1ピリオド（アイスホッケーの試合は正味20分のピリオドを３回戦って勝敗を決める）で 4-1 と大きくリード。

　先制攻撃で試合の行方を決めたベガスは、5-2のスコアで、ホームアリーナでの初戦を勝利で飾りました。

▼NHL新記録の新生チーム開幕３連勝！

　これでベガスは、レギュラーシーズンの開幕戦から３連勝。

　まだシーズン序盤とは言うものの、パシフィックディビジョンのトップに立ちました！

　さらに加えて、NHLが誕生した1917年の創設時を除き、新たに加盟したチームが開幕戦から３連勝したのは、ベガスが「史上初めて」！

　NHLに限らず、NBA、NFL、MLBの北米４大メジャースポーツまで視点を広げても、1969年のサンディエゴ ハドレス（MLB）以来、実に「48年ぶり」という快挙を達成 !!

　MLBのサンディエゴは、開幕４戦目でサンフランシスコ ジャイアンツに 0-8 の大差で完封負け。チーム創設からの連勝は「3」でストップしてしまいましたが、ベガスはどこまで連勝を伸ばすのか、ファンの注目が集まります。

▼新生チーム vs オリジナル６

　金曜日に行われる次の試合の相手は、デトロイト レッドウィングス。

　創設時からNHLに加盟して戦ってきた「オリジナル６」と呼ばれる伝統あるチームの一つです。

　３度の連覇を含め11回もスタンレーカップを手にした名門中の名門を迎え撃つベガスは、T-モバイルアリーナのファンの前で、また白星をつかむことができるでしょうか。