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【NHL】来季から加盟するラスベガスの新チーム「ベガスゴールデンナイツ」と契約を結んだ最初の選手!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ラスベガス(イメージカット)(Tim Draper/SIME)

NHLのレギュラーシーズンは終盤に差し掛かり、プレーオフスポットを争う戦いが続いていますが、一足早く来季へ向けた準備を進めているチームがあります。

そのチームとは、ベガス ゴールデンナイツ

来季から「31番目のチーム」として、NHLに加盟するベガスは、2月28日(現地時間)のトレードデッドライン(移籍可能期限)を過ぎたことから、FA権を有する選手との契約が可能になっていましたが、昨日、カナダとアメリカのトップジユニアチームが加盟する WHL(ウエスタンホッケーリーグ)のブランドン ウィートキングス(カナダ・マニトバ州)で、今季までプレーしていたリード・デューク(21歳 183cm 87kg)と契約!

「ベガスゴールデンナイツの最初の選手」が決まりました。

アルバータ州のカルガリーで生まれたデュークは、地元のバンタムレベル(15歳以下)、ミジェットレベル(18歳以下)のチームで腕を磨いたあと、16歳の春からWHLのレスブリッジ ハリケーンズと、ブランドンでプレー。今季までの足掛け6季にわたって、306試合に出場し、250ポイント(113ゴール 137アシスト)をマーク。昨季のWHLチャンピオンにも輝いています。

◆ レスブリッジ在籍時のコーチは、長野オリンピックをはじめ日本代表の中心選手として活躍した樺山義一(マシュー・カバヤマ)氏です。(筆者オフィシャルサイトへのリンク

▼ミネソタ、ニューヨークレンジャーズ、モントリオールも注目

デュークは、これまでにも、ミネソタワイルドからドラフト指名(2014年6巡目・全体169位)を受けたり、ニューヨークレンジャーズやモントリオール カナディアンズのトレーニングキャンプに招待されるなどしてきましたが、契約には至りませんでした。

ベガスとの契約も「エントリーレベル」のため、ロースタースポットを保障されたものではありませんが、「(NHLチームのトレーニングキャンプに参加していた)昨年9月から注目していた選手」というベガスの期待に応えることができるでしょうか?

▼6月のエクスパンションドラフトが命運を分ける

ベガスは、このあともFA権を有するカレッジプレーヤーなどと、契約を結ぶことが予想されますが、チームの命運を分けるのは、6月に予定されている「エクスパンションドラフト!」

既存の30チームがプロテクトしなかった選手の中から指名できるだけに、NHLの経験値のある選手を獲得し攻守の柱になる、いわば「ゴールデンナイツの顔」を招き入れるのは必須。

ジョージ・マクフィー GMの目利きと手腕が、「NHLでは17季ぶりの新規加盟チーム」かつ「北米4大スポーツで初めてラスベガスをフランチャイズにするチーム」の船出を左右することになりそうです。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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