ゴミ集積所に子猫が遺棄され死亡。望まれない悲しい命を生み出さないために何ができる?
長崎市のごみステーションで、生まれたばかりとみられる捨て猫が見つかり、その子猫は、毛布にくるまれていました。ランニング中に通りがかった男性が、その子たちを発見しましたが、1匹はすでに死んでいて、もう1匹もすぐに死亡したとFNNプライムオンラインが伝えています。
こういう記事は読み進めていくのがつらいです。
地域によっては、生まれたばかりの猫を川や海や山に捨てるというところもあると聞きます。
なぜ、猫は望まない命が生まれやすいか?
雌猫の発情は、早い場合は生後4カ月から来る場合がいます。雌猫の発情が来るということは、交尾して妊娠できることなのです。猫の妊娠期間は65日あるので、飼い主が、「なんかうちのミー(猫の名前)が、急に太ったな?」と思っていると、子猫を出産することがあるのです。
猫は当然ですが飼い主に「交尾してきて、いま妊娠している」とはいいません。気がつくと、妊娠していることが多いのです。それは猫の発情期は、犬のように外陰部から血液のようなものが出るなどなく、人が見てわかりにくいからです。
猫の妊娠のメカニズムは人とも異なり、交尾によって排卵が誘発されるため、人でいう月経のようなものもないのです。
それに加えて、交尾時間が短いので現場を押さえることは難しいです。
もし、愛猫が望まない命を孕んでいたら、どうすればいいのかを考えましょう。
もちろん、その子に出産させて、子猫を離乳が終わる生後2カ月まで育てて、里親を探すことがいいです。
現実は、このニュ―スにあるように生まれたばかりの子猫を遺棄する人がいるのです。
望まない妊娠の場合は中絶手術という選択
猫が望まない妊娠をしてしまった時、中絶という方法をとることは可能なのでしょうか。そのことをご紹介します。
人の場合、人工中絶手術が可能な時期が定められていますが、猫の場合は分娩するまでは手術が可能とされています。
しかし、全ての獣医師がそれをしてくれるわけではないので、かかりつけ医に事前に相談しておく必要があります。
獣医師による猫の妊娠の確定診断は交尾から20日以降とされています。妊娠に気づいた頃には既に、妊娠後期であるということも少なくありません。
猫の中絶手術の方法
・手術
猫を中絶させる方法として最も多く用いられるのが、外科手術で子猫が入ったままの子宮と卵巣を摘出するという方法です。基本的な手術の内容としては避妊手術と同じです。
だから、避妊手術と同じなら、いいかというものではありません。飼い主が、うちのミーちゃんが妊娠しているかもと気がつくのは、妊娠後期です。お腹の中の子猫が大きくなればなるほど、子宮に行く血管が太くなり、傷口は大きくなり、出血量も増加するため母体への負担は非常に大きくなります。
そのリスクは決して小さいものではありません。輸血が必要になることはもちろん、手術が長時間に及ぶこともあります。
母体への負担は大きいのです。なかには、中絶手術で命の危険にさらされる子もいます。
事前に獣医師からしっかりと説明を受けましょう。
・薬
理論的には、手術をしないで薬で中絶ができるのですが、一般的にあまりされません。
それは、猫の妊娠が早期に発覚することが少ないからです。お腹の中の子猫が大きくなっている場合は使用できず、副作用などが生じる可能性もあります。
薬による中絶ではまたすぐに妊娠することがあります。妊娠を望まないのであれば避妊手術をおすすめします。
まとめ
猫は、犬に比べて繁殖能力の旺盛な動物です。望まない命を生み出さないために、雌猫には生後6カ月ぐらいに避妊手術をすることをおすすめします。
いくら目が開いていない子猫といえども、子猫を遺棄することは動物愛護法に違反します。
猫はその一方で母体に負担があったり命の危険性はありますが、中絶手術することは、合法です。そういう選択肢もあることを知識として持っておいてください。