徳山動物園でメンフクロウ・雄のはずが産卵...性別ってそんなにわかりにくいの?

メンフクロウのイメージ(写真:Renomimi/イメージマート)

徳山動物園で雄だと思って飼っていたメンフクロウを飼育員が朝に見に行くと卵を産んでいた、というのが、園の公式Twitterで流れて話題になりました。

掲載されていたメンフクロウが卵を眺めている写真(下のTwitter)が、なんともかわいいし、動物のプロである飼育員が間違えるのは、どういうこと?と思われるかもしれません。

今日は、動物の雌雄について考えてみましょう。

メンフクロウのアイちゃん

周南経済新聞によりますと、メンフクロウのアイちゃんは、血液からDNAを抽出し染色体の違いで、雄と判断されていました。ところが、卵を産んだのです。つまり、雄ではなく雌だったのですね(この卵は、無精卵なので、アイちゃんが、温めても孵化はしません。スーパーなどで売られている卵もほぼ無精卵なので、温めてもヒヨコは産まれないのと同じです)。

メンフクロウは、人が見た目だけでは、雌雄を区別することができない動物なのです。

一般的な哺乳類や鳥類の雌雄の差

□雄の方が大きい

□雄の方が外見の綺麗な子が多い

□雄の方が活発

□雄の方が、テリトリーにこだわる

などです。もちろん例外もあります。

クジャクの雌雄

メンフクロウのアイちゃんと同じ徳山動物園のクジャクの写真を解説します。

この羽を広げているのは、雄のクジャクです。

こんな綺麗な羽を持っているのは、雄だけです。羽を広げるのは、繁殖期しかしません。

つまり雌のクジャクの前で羽を広げて「こんなに美しい羽を持っているのだ。交配して、俺の精子の入った卵を産んでくれ」と求愛しているのです。

クジャクの雌雄は、わかりやすいですね。

セキセイインコの雌雄

写真:PantherMedia/イメージマート

セキセイインコの雛は、オスもメスもどの品種でも鼻の色はピンク色をしています。

雛のときに、雌雄がわかりにくいです。

雄は、成鳥になると鼻が青くなる場合もあります。上記の写真のように、鼻が青いと雄です。全部のセキセイインコの雄の鼻が青くなるわけではありません。雄でも青くならない場合もあります。メンフクロウのアイちゃんのように、セキセイインコでも雄だと思ったら、卵を産むこともあります。

子猫の雌雄

写真:アフロ

生後1カ月の子猫の雌雄がわかりにくいです。

犬の雌雄は、ペニスがあるかなどで生後すぐでもわかります。猫の場合は、ペニスが小さくて隠れています。その上、精巣が見た目だけではわからず、触ってあるかどうか確認します。まれに停滞精巣といって、股間のところに降りてこない子もいるからです。

しかし、生後2カ月になれば、雌雄ははっきりわかります。

そんなことがあるので、公園でまだ目の開いていない子猫を診察室に連れて来られて、雌雄を見てほしいといわれると、私は、生後2カ月ぐらいまで待ってもらいます。

新米獣医師の頃、雌だと思ったら雄だったことがありました。名前が、女の子みたいになってしまって、申し訳ないことをした苦い経験があるからです。

まとめ

写真:アフロ

人は、ついつい鳥類や哺乳類の雌雄は、見た目ですぐにわかると思いがちです。わからない場合もあるのです。

もちろん、鳥類の雄は、求愛行動をして雌に自分の精子が入った卵を産んでもらわないといけないので、鳥同士では、雌雄はわかっているのでしょうが。

筆者は、野良猫を見ると、面構えだけで雌雄を判断します。成猫になると、やはり雄の方が、骨格が大きいです。去勢手術をしていないと精巣がぶら下がっているのでわかりますね。獣医療、性差によってなりやすい疾患(雄の方が、肛門、泌尿器系の疾患が多い)があります。