ウーバーイーツ配達員が「川に落ちた猫」救助...ニャンコ様の捕まえ方と注意点とは?

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今日2月22日は「猫の日」です。「2(ニャン)月、2(ニャン)2(ニャン)日」の語呂合わせからきています。ニャンコ様の話題です。東京都文京区の江戸川公園そばの神田川で、通りかかったウーバーイーツ配達員が、消防も出動して大勢の人たちが見守る中、勇気を出して川に落ちて右往左往している猫を救い出しました。

今日は、猫の捕まえ方とその注意点を考えていきましょう。

神田川に落ちた猫の救助劇

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まずは、この猫の救助劇を詳しく見ていきましょう。

朝日新聞DIGITALニュースによりますと、2月20日、江戸川公園そばの神田川で、護岸のわずかに生えている木の上で1匹の猫が取り残されていたそうです。約10人の消防隊員が集まり、ゆっくりとはしごを使って猫の傍に下りていきました。しかし、猫はそのことに驚いて、逃げて川に落ちてしまいました。猫が必死に泳いで、数十メートル下流まで流れ手すりにしがみついていました。

それを見ていたウーバーイーツ配達員の水谷俊貴さんが、勇気を出して、足を川底につけながら、猫を救助したというものです。当然、猫は恐怖と不安でおびえているので、水谷さんは、猫にひっかかれてしまったそうです。そでも、水谷さんは、猫を再び川に落としてはいけないと思い救助されました。水谷さんは、日ごろ、仕事で自転車に乗っている上に、高校時代の3年間は野球に打ち込み、体力には自信があったそうなので、機転のきく行動ができたのでしょうね。

コロナ禍で、癒やしを求めてペットを飼う人が増えて、その一方でペットを飼育放棄する人が多くなり社会問題になっています。そんな中、1匹の猫のために、消防隊員も出て、そしてウーバーイーツ配達員が、足元を川につけ、猫にひっかき傷を負いながらも救助したというニュースは心温まりますね。

犬は、水が好きな子も多くニューファンドランドという水難救助犬までいます。この犬は、カナダ東岸のニューファンドランド島が原産地で、泳ぎが得意なことでも知られており、足には水かき用の膜があります。

一方、猫は、ほとんどの子が、水を苦手です。犬は水遊びが大好きな子もいるのに、なぜ猫は、このように水が不得意なのかを次に見ていきましょう。

猫が水を嫌う理由

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世界中にいる「イエネコ」の祖先は、中東に生息する「リビアヤマネコ」だそうです。イエネコのゲノム(全遺伝情報)を調べてわかりました。このリビアヤマネコが乾燥地帯にすんでいるので、水が苦手な子が多いのです。

乾燥地帯は、昼と夜の温度の差が大きく被毛が水に濡れていると、体温が下がり弱わってしまい命にかかわります。それで、本能的に水に濡れることを避けているのでしょう。

そのために、飼い猫でもシャンプーを嫌う子が多くいます。水辺で猫を捕獲するときは、とくに注意してくださいね。

次に猫の捕獲の仕方を見ていきましょう。

猫の捕獲の仕方

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筆者の動物病院でも治療しようとしたら、猫がケージから飛び出て診察室を駆け巡ることがあります。そのときは、診察室の扉を閉めて、部屋を暗くします。そして、フリースなどの布を猫にかけて、覆って首の部分を持って、洗濯ネットに入れてから再びケージに入れます。落ち着いてから治療をはじめます。

今回の場合のように、外では、フリースや洗濯ネットがない場合がほとんどです。以下が注意点です。

□ 猫の目は明るいところで瞳孔は細くなります。黒目がまん丸だと興奮しています。

□ 猫のオッポが膨らんでいると興奮しています。

□ 猫の背中の毛を中心に被毛が膨らんでいると興奮しています。

□ 猫がシャーシャー言っていると興奮しています。

□ 興奮している場合は、落ち着くまで待った方がいいですね。

□ 猫との距離の詰め方は、猫と目を合わないように、ゆっくり近づいていきましょう。難しいですが、気配を消すというイメージです。

□ 猫は多くの場合は、たいへん興奮しているので、ひっかかれることを想定します。

□ 猫にひっかかれても大丈夫なように、長袖で長ズボンを着ている方がいいです。

□ 猫にひっかかれても大丈夫なように、手袋もした方がいいです。

□ 猫が怖がらないように、上着などで、覆って首の辺りを持つ方がいいです。

□ 猫にひっかかれたたり、咬まれたときは、病気になる可能性があります。

□ 猫が濡れている場合は、可能ならハンカチなどで拭いて乾燥させた方がいいです。

猫にひっかかれたり、咬まれたりしたときになる動物由来感染症(ズーノーシス)

□ 猫ひっかき病

猫や犬に人が咬まれたり、ひっかかれたりして感染します。

バルトネラ菌を持った犬や猫に、ひっかかれたり、咬まれたりすると人に感染します。人では傷口の化膿、発熱やリンパ節の腫脹を引き起こします。免疫力の弱い人は命にかかわります。

□ パスツレラ症

犬や猫の多くが口腔内常在菌として持っています。咬まれると、痛みがあり腫れてきます。ひどい場合は、皮下の炎症が広くなり拡大した蜂窩織炎(ほかしきえん)になることもあります。まれに、敗血症になります。

□ カプノサイトファーガ感染症

この病気は、犬や猫に咬まれたり、ひっかかれたりすることで感染します。なお、動物による咬傷に対し、報告されている患者数は非常に少ないことから、診断に至らなかった患者がいるとしても、本病は感染しても稀にしか発症しないと考えられます。

猫に咬まれたり、ひっかかれたりすると、このような動物由来感染症になる可能性があります。

猫に咬まれたり、ひっかかれたりした場合は、患部をよく水洗いしてから消毒しましょう。痛み、強く腫れてくる場合、そして、心配な場合は病院に行ってくださいね。そのときは、猫に咬まれたなどと伝えることも大切です。

まとめ

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猫は、野良の子だったのか、飼い猫だったのかニュースを読む限りではよくわかりません。もし、野良猫なら、この水谷さんに助けてもらっていないと命の危険の可能性もあったのでしょうね。

このような小さな命のために、懸命に助ける人たちがいることは、とても嬉しいです。外は過酷な環境なので、猫は完全室内で飼ってあげてほしいものですね。