「大の動物好き」志村さんは入院前、家政婦に犬を託していた もしあなたならどうする?

(写真:アフロ)

動物好きで動物にも好かれていた志村けんさんが亡くなられました。お悔やみを申し上げます。

動物は人に会った瞬時に、「この人が好きかどうか」を判断します。志村さんは、人だけではなく動物にも好かれる不思議な魅力をお持ちだったのでしょうね。今日は、新型コロナウイルスに感染した飼い主から犬や猫を預かる場合について考えてみましょう。

自宅ではゴールデンレトリバーやミニチュアダックスフントなど4匹の犬を飼っていたことも。今回、入院する際も家政婦の女性に「犬の面倒を見てほしい」と頼んでいた。

出典:「大の動物好き」志村さん 入院前には家政婦に「犬の面倒見て」

新型コロナウイルスの拡大が予想される中、飼い主が新型コロナウイルスにかかることは、十分に考えられます。犬や猫などのペットを預かるときの心得を考えましょう(今回は、自宅に連れて帰ることが前提です。ペットが具合の悪いときは、行政や獣医師に対処の仕方を尋ねてください。その子が、新型コロナウイルスに感染しているという意味だけではなく、他の伝染病も考えられるからです)。

新型コロナウイルスに感染した飼い主の犬や猫を預かるときの心得

・速やかにシャンプーをする(被毛に新型コロナウイルスが付着している可能性があるので)。

換気のよい部屋(できれば屋外)で、マスクや使い捨ての手袋をつけて丁寧に洗いましょう(ゴーグルがあれば、それをつけて)。そのときに着ていた服は、アルコールで消毒することが望ましいです(防護服がベスト)。ペットの目や鼻や口にシャンプーが入らないように(健康状態がよくない子やシャンプーが極端に嫌がる子は見送りましょう)。

・シャンプーができない子は、3日間、人がいない部屋においておきます(隔離する)。

もちろん、手袋、マスクや防護服(なければ、それに代わるもの)をつけて、お世話はちゃんとします。新型コロナウイルスは、ステンレスなどでも3日いると言われているためです。

・被毛を除菌シートで拭く(被毛に新型コロナウイルスが付着している可能性があるので。目や口や鼻は避けてくださいね。エタノールの場合は火気厳禁)。

・2週間は、その子との濃厚接触は避けましょう。

ハグなどは、控えてくださいね。2週間過ぎると大丈夫といまは言われています。

・排泄物の処理は迅速にする(まれに犬や猫に新型コロナウイルスが人から感染する可能性があるので、新型コロナウイルスが排泄されるとしたら、ウンチになる場合が多い)。

・犬や猫に顔を舐めさせない。

・犬や猫を世話する人は、丁寧な手洗いと厳格な手指消毒をし続ける。

・預かったフード、薬、リード、ゲージなどもアルコールで消毒する。

海外の報道によれば、

・犬が新型コロナウイルスに感染しても症状が出ない(不顕性感染)。

・猫が新型コロナウイルスに感染した場合は、呼吸症状や消化器症状がある。

などもいわれています(まれな例だと推測されます)。

・いつも食べているフードを預かる。

・内服している薬がある場合は、飲ませ方を尋ねる。

・かかりつけの動物病院を聞いておく。

・いままでにかかった病気を聞く(環境が変わると、オシッコにトラブルのある下部尿路疾患は、再発しやすい。下痢になりやすい子はストレスで軟便になりやすい)。

まとめ

いままで経験したことのない新型コロナウイルスです。よくわかっていないことも多いですが、こんなときだから、知恵を出しあって、この局面を乗り越えていきたいですね。

症状が出た方にペットを託された場合や、飼っているペットに不安な症状などがあれば、冷静に判断して、何かわからないことがあれば、早めに獣医師に相談しましょう。私たち獣医師は、人畜共通感染症についての知識があります。情報は、日に日に変わります。科学的知識をバージョンアップしながら、飼い主もペットも健やかな生活を望んでいます。