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【速報】北陸新幹線E7系、ついに登場!

伊原薫鉄道ライター
ついに姿を現したE7系。鮮やかな青が良いアクセントだ。

2015年春の金沢延伸開業を目指して準備が進められている北陸新幹線。ここで活躍する新型車両「E7系」の第1編成が完成し、2013(平成25)年10月23日、製造工場のある神戸から海上輸送で出発した。その船積みの様子を簡単に紹介したい。

○神戸港から海上輸送

E7系は普通車10両にグリーン車・グランクラス各1両を加えた12両編成。川崎重工で製造された車両は、いったん艀に積まれて工場から搬出される。この日は東京方の先頭車となる1号車から順に、神戸港内で本船に積み替えられた。

エッジの利いたシンプルな先頭形状。
エッジの利いたシンプルな先頭形状。
乗務員室扉には「F1」の編成番号表記が見られた。車番はE723-1。
乗務員室扉には「F1」の編成番号表記が見られた。車番はE723-1。
ライト部分はシートで覆われている。どのような「目」なのか気になるところだ。
ライト部分はシートで覆われている。どのような「目」なのか気になるところだ。

E7系の外観・デザインについては既にプレスリリース等で発表されている通りであるが、実際に目にした車両は想像していたより空色・銅色が鮮やかであった。最高速度がE2系「あさま」同等の時速260kmであることもあり、E5系よりも「鼻」は短く、先頭形状もE2系より一段とシンプルな印象を受ける。

クローラークレーンで本船に積み込まれる。
クローラークレーンで本船に積み込まれる。

本船に2両ずつ積み込まれた車両は、仙台港へ向け出港。新幹線総合車両センターへ搬入され、各種試験が行われると思われる。一方、北陸新幹線の延伸区間では今年12月から一部区間で走行試験を開始することが発表されている。走行試験は長野~黒部宇奈月温泉間で、まずはE926形電気軌道総合試験車「East-i」を使用、その後にE2系車両での試験も予定されている。いずれはE7系も試験運転に投入されると思われ、いよいよ開業への準備もハイライトを迎える。日本の伝統的な色使いを身にした新型新幹線が走る姿を、早く見てみたいものだ。

北陸新幹線をはじめ、新幹線列車名の「名付け方」についてはこちらもどうぞ。

「こうして決まる!新幹線の「名づけ」」http://bylines.news.yahoo.co.jp/iharakaoru/20130608-00025523/

鉄道ライター

大阪府生まれ。京都大学大学院都市交通政策技術者。鉄道雑誌やwebメディアでの執筆を中心に、テレビやトークショーの出演・監修、グッズ制作やイベント企画、都市交通政策のアドバイザーなど幅広く活躍する。乗り鉄・撮り鉄・収集鉄・呑み鉄。好きなものは103系、キハ30、北千住駅の発車メロディ。トランペット吹き。著書に「関西人はなぜ阪急を別格だと思うのか」「街まで変える 鉄道のデザイン」「そうだったのか!Osaka Metro」「国鉄・私鉄・JR 廃止駅の不思議と謎」(共著)など。

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