「どさん子ラーメン」が最強町中華に！ 亀有南口店の“超自由”な「どさん子」が最高！
どさん子。
1970年代から90年代ぐらいまでにかけて全国に広がった、札幌味噌ラーメンのチェーン店。
墨田区八広の「餃子飯店 つたや」というお店がその前身で、直営でお店を増やして限界を感じた創業者・青池保氏がフランチャイズシステムという方法で全国にお店を展開。一時は全国1100店舗を超える一大チェーンとなった。
一時の隆盛から時が流れ、現在はおよそ100店舗の展開となっていて、町で古びた「どさん子」の看板を見ると嬉しくなったりするものだ。
その中で、昔からの「どさん子」のフランチャイズ（FC）店でありながら、独自の進化を遂げているお店もある。
JR亀有駅南口から徒歩3分。居酒屋やスナックが軒を連ねる通りを少し行くと、「どさん子ラーメン」の看板が見えてくる。
看板をめがけて歩いていくと、そこにお店の姿はない。おかしいなと思ってあたりを見回すと、道の向かいにお店があった。「どさん子 亀有南口店」である。
平日月曜日の21時を過ぎていながら、地元のお客さんで活況で、入り口で常連さんとおぼしきお客さんが迎え入れてくれた。お店に入ると地元のお客さんたちがお酒を飲みながらワイワイ盛り上がっている。家族連れも多い。
“町中華”的なお店に進化
メニューを眺めてみても、そこに「どさん子」らしさはない。居酒屋メニューや中華メニューがたくさん。もちろんラーメンもあるものの、ラーメンを一杯食べて帰るという雰囲気のお店ではない。
いわば“町中華”的なお店に進化しているのだ。
お店の二代目が店を長く残していくためにこの方式に変えたんだそう。「どさん子」の古いFC店は、食材の仕入れなどの自由度が高く、「どさん子」の看板を出し続けながら独自の展開をすることができるのだ。
しっかり漬かったきゅうりのぬか漬けに、柔らかくてジューシーなチャーシュー、パリッと茶色い焼き目の美味しい餃子、ステンレスのレトロなお皿にドカッと盛られた肉野菜炒め。どれを食べても本当に美味しい。ここが「どさん子」であることを忘れてしまう。
有名人のサインもたくさん。『ドーベルマン刑事』などで有名な漫画家の平松伸二氏がよく訪れるほか、CHEMISTRYの川畑要氏も絶賛する。
「ラーメンのおすすめは？」と聞くと、やはりここは「どさん子」、味噌ラーメンだという。「どさん子」といえばコーンの乗った味噌ラーメンでおなじみだが、ラーメンまでもここは違う。
動物系の厚みのあるスープにまろやかな味噌ダレが溶け込み、野菜炒めの炒め油が溶け出して最高の旨味に。太めのストレート麺がもっちりと美味しい。
地元客でいっぱいの活気あふれる元気で素敵なお店。店を出るとおなじみのペリカンの看板が見送ってくれる。
看板やブランドももちろん大事だが、こういう作り手の顔が見えるお店はやはり強い。フランチャイズでここまで店主の顔が見えるというのも面白い。
どさん子 亀有南口店
東京都葛飾区亀有3-4-12
03-3603-3363
※写真はすべて筆者による撮影
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