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本日からオンラインで期間限定公開、トークも 食品ロスのドキュメンタリー映画『もったいないキッチン』

井出留美食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)
映画『もったいないキッチン』のワンシーン(c)Macky Kawana

ヨーロッパ5カ国で撮影された食品ロスのドキュメンタリー映画『0円キッチン』。その監督、ダーヴィド・グロス氏が、今度は日本で撮影に臨んだ。それが、2020年8月に公開予定の映画『もったいないキッチン』だ。

2020年8月に、東京都のシネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか、全国順次公開予定となっている。この映画が、急遽、本日5月25日から5月31日(24時)までの一週間、オンラインで期間限定公開されることになった。

オーストリア出身のダーヴィド監督は、禅の食事と精神について説いた、道元の『典座教訓』を読み、大きな影響を受けたと語っている。日本発祥の言葉「もったいない」という考え方に共感し、日本全国各地を旅して、食品ロスという社会的課題をどうやって解決できるか、その糸口を探すドキュメンタリー映画が『もったいないキッチン』だ。

映画『もったいないキッチン』のワンシーン (c)UNITED PEOPLE
映画『もったいないキッチン』のワンシーン (c)UNITED PEOPLE

筆者もこの撮影に立ち会った。特に冒頭で登場する、株式会社日本フードエコロジーセンターで、食べられる食料が大量に処分されるシーンは多くの人に見てほしい。

日本フードエコロジーセンターでの撮影シーン(関係者撮影)
日本フードエコロジーセンターでの撮影シーン(関係者撮影)

映画全体を通して、数多くの事例が盛り込まれている。

皆、違う取り組みをしているのだが、発するメッセージに共通点がある。それは何なのか?

映画に登場する食事 (c)Macky Kawana
映画に登場する食事 (c)Macky Kawana

映画では、コンビニエンスストアも登場する。コンビニで、販売期限が切れてしまった食品を出してきてもらうシーンも一見の価値がある。

2019年12月に開催された試写会の会場では、このシーンで観衆が沸いた。

2019年12月に開催された試写会で、出演者のニキさん(左)と筆者(関係者撮影)
2019年12月に開催された試写会で、出演者のニキさん(左)と筆者(関係者撮影)

この映画を観ていただくことで、食品ロス問題が「自分ごと」になるきっかけになればと願っている。

映画概要

オンライン視聴の詳細は映画『もったいないキッチン』公式サイトを参照

本日5月25日(月)21時から21時30分まで、緊急オンライン先行公開記念トーク (Zoom ウェビナー)が100名対象で開催され、監督のダーヴィド氏がオーストリアから参加。日本からは、映画出演者のニキさん、プロデューサーの関根健次さんが登場とのこと。→事前登録サイト

監督・脚本:ダーヴィド・グロス

出演:ダーヴィド・グロス、塚本ニキ、井出留美 他

プロデューサー:関根健次

2020年/日本/日本語・英語・ドイツ語/95分/カラー/16:9

制作・配給:ユナイテッドピープル

配給協力・宣伝:クレストインターナショナル

提供:クックパッド株式会社

映画『もったいないキッチン』(c)UNITED PEOPLE
映画『もったいないキッチン』(c)UNITED PEOPLE
食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

奈良女子大学食物学科卒、博士(栄養学/女子栄養大学大学院)、修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。ライオン、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。3.11食料支援で廃棄に衝撃を受け、誕生日を冠した(株)office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力した。著書に『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てないパン屋の挑戦』他。食品ロスを全国的に注目させたとして食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。https://iderumi.theletter.jp/about

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