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虫除けはどれを選ぶ?蚊のトリビア。

堀向健太医学博士。日本アレルギー学会指導医。日本小児科学会指導医。
(提供:イメージマート)

蚊が増えてきて、小児科外来でも『子どもに虫除けを使っても大丈夫でしょうか?』『蚊に刺されるとすごく腫れるのですが、病気なのでしょうか?』など、さまざまな質問を受けることが増えてきました。

安全な虫除けを探すうち、『有効性のない虫除け』や、『ハーブだけど実はリスクがある』を使用されている保護者さんも少なくありません。

そこで、どのような虫除けを選び、虫刺され対策をするかに関して、参考になる記事をまとめました。

▼なぜ蚊は人を刺すのか、その理由とは?「刺されやすい人」と「刺されにくい人」の違いは何か?蚊に刺されるとなぜかゆくなるのか?蚊に関するトリビア多数。

▼米国環境保護庁(EPA)認可の虫除けの解説。レモンユーカリ油は3歳未満の子どもには使用しない、ブレスレットやステッカー式の虫除けは効果が低い、電気虫除け器や超音波装置は蚊やマダニを防ぐ効果はないなど。

▼米国環境保護局(EPA)に登録されている虫除け成分には、ディート、イカリジン、レモンユーカリオイルなどがあります。ディートは広範囲の種類の虫に有効ですが年齢に応じて使用制限あり。イカリジンはディートよりも安全性が高く、特に匂いが少なく皮膚を刺激しにくい。オーガニック成分もありますが、効果の持続時間に注意が必要です。

▼SNSでよく見かける『蚊に刺されたら熱い蒸しタオルで温める』方法に関して。蚊に刺されたときの温熱療法の根拠は明確ではなく、特に子どもはやけどのリスクが高いため、冷やす方が無難でしょう。

なお、保湿剤と日焼け止め、虫よけの順番として、虫よけは最後に塗ります。

揮発して効果が出るので、一番外側が良いのですね。

イラストACの素材を元に筆者作成
イラストACの素材を元に筆者作成

そして蚊は、病気を運ぶこともあります。

まずは刺されないための対応をしてまいりましょう。

【この記事は、Yahoo!ニュース エキスパート オーサー編集部とオーサーが共同で企画したキュレーション記事です。キュレーション記事は、ひとつのテーマに関連する複数の記事をオーサーが選び、まとめたものです】

医学博士。日本アレルギー学会指導医。日本小児科学会指導医。

小児科学会専門医・指導医。アレルギー学会専門医・指導医・代議員。1998年 鳥取大学医学部医学科卒業。鳥取大学医学部附属病院・関連病院での勤務を経て、2007年 国立成育医療センター(現国立成育医療研究センター)アレルギー科、2012年から現職。2014年、米国アレルギー臨床免疫学会雑誌に、世界初のアトピー性皮膚炎発症予防研究を発表。医学専門雑誌に年間10~20本寄稿しつつTwitter(フォロワー12万人)、Instagram(2.4万人)、音声メディアVoicy(5500人)などで情報発信。2020年6月Yahoo!ニュース 個人MVA受賞。※アイコンは青鹿ユウさん(@buruban)。

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