Yahoo!ニュース

2月6日は「風呂の日」、4月26日は「よい風呂の日」。お風呂に関係する記念日はこんなにたくさん

橋本淳司水ジャーナリスト。アクアスフィア・水教育研究所代表
(写真:アフロ)

あれ? 「風呂の日」は2月6日じゃなかったか?

4月26日は「よい風呂の日」。正式名称は制定者名を含めた「日本入浴協会・よい風呂の日」。「健康、美容効果が高い『日本人の宝の習慣』とも言える入浴の素晴らしさを意識してもらうとともに、より多くの人に楽しいお風呂時間を過ごしてもらうことが目的」(日本入浴協会Webサイト)だ。

あれ? 「風呂の日」は2月6日じゃなかったか? 毎月26日も「風呂の日」といっていた気がするが……。

調べてみると、2月6日は「お風呂の日」。日本の風呂文化をユネスコの世界無形文化遺産へ登録しようと活動する「一般社団法人HOT JAPAN 」が制定。「日本のお風呂を、もっと世界に!」(一般社団法人HOT JAPAN Webサイト)と海外を視野に入れた普及啓発活動を行なっている。

毎月26日を「風呂の日」と制定したのは、東京ガス風呂販売店協同組合。同組合のWebサイトに活動の歴史とともに明記されている。

26日は、風呂関係の記念日が多い

そのほかにも26日は、風呂関係の記念日が多い。

5月26日は「源泉かけ流し温泉の日」野沢温泉源泉かけ流しの会が制定。「源泉かけ流し全国温泉サミット」の開催に合わせ泉質の良さをアピールする。

同日は「風呂カビ予防の日」でもある。日用品を製造販売するライオン株式会社が制定。日本気象協会の調査によると、5月26日を過ぎると全国的に気温と湿度がカビ発生の条件に適し、浴室のカビが生えやすくなるという。

6月26日は「露天風呂の日」。岡山県真庭市の湯原町旅館協同組合と一般社団法人湯原観光協会が制定。1987年6月26日に日本初の「露天風呂の日」イベントを開催したことに由来する。

8月26日は「パパ風呂の日」。化粧品メーカーの資生堂が制定。父親の育児参加の促進を図り、父と子がお風呂に入ることを応援する。

11月26日は「いい風呂の日」。日本浴用剤工業会が制定し、入浴剤の効用と普及拡大をアピールする。

そのほか26日の風呂にまつわる記念日としては、愛好家が定めたとされる7月26日の「夏風呂の日」がある。夏に入る風呂の心地よさを多くの人に知ってもらいたいという願いから制定された。

26日以外の風呂関係の記念日は?

さて、26日以外にも風呂に関係する記念日はある。

2月4日は「高齢者安全入浴の日」。一般社団法人高齢者入浴アドバイザー協会が制定。寒い時期のお年寄りのお風呂場の事故を防止するのが目的だ。

9月10日は「給湯の日」。関西電力株式会社が制定。

10月10日は「銭湯の日」。東京都公衆浴場業生活衛生同業組合が制定。1964年の東京オリンピック開会式にちなみ、運動で汗をかいたあと、風呂に入って健康になろうと呼びかける。

11月2日は「キッチン・バスの日」。キッチン・バス工業会が制定。KitchenのKは11番目のアルファベット、BathのBが2番目のアルファベットであることから日付が決まった。

毎年、春分、夏至、秋分、冬至の日は「酒風呂の日」。季節の変わり目に酒風呂に入り、健康増進をはかろうと呼びかける。

お風呂の記念日がこれほど多いのは、日本の暮らしとお風呂の関係がじつにさまざまだということだろう。風呂には衛生を保つ、健康を増進する、コミュニケーションの場など、じつにたくさんの働きがあることが、記念日からもわかる。

水ジャーナリスト。アクアスフィア・水教育研究所代表

水問題やその解決方法を調査し、情報発信を行う。また、学校、自治体、企業などと連携し、水をテーマにした探究的な学びを行う。社会課題の解決に貢献した書き手として「Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2019」受賞。現在、武蔵野大学客員教授、東京財団政策研究所「未来の水ビジョン」プログラム研究主幹、NPO法人地域水道支援センター理事。著書に『水辺のワンダー〜世界を歩いて未来を考えた』(文研出版)、『水道民営化で水はどうなる』(岩波書店)、『67億人の水』(日本経済新聞出版社)、『日本の地下水が危ない』(幻冬舎新書)、『100年後の水を守る〜水ジャーナリストの20年』(文研出版)などがある。

橋本淳司の最近の記事