あおり運転の対策として効果があると思うもの、トップはドライブレコーダー(2019年公開版)

↑ あおり運転をされ恐怖におびえる。街中で突然襲い掛かられるようなもの。(写真:アフロ)

最近の交通事情で高齢者の事故とともによく見聞きするのが、あおり運転。あおり運転という言葉そのものは道交法では直接定義はされていないが、【JAFの解説ページ】によると「前方を走るクルマに対して進路を譲るように威嚇したり、追い回したり、嫌がらせをするなどの悪質かつ危険な行為」と説明されている。車社会ではどれほどまでに恐れられているのか。今回はソニー損害保険が2019年11月に発表した、カーライフの実態に関する調査結果(※)の最新版となる2019年版を基に、対策の一つであるドライブレコーダーの選択時のポイントとともに確認する。

最初に示すのは車社会で過ごす中で最近恐怖を感じたことについて。「最近」の定義はされておらず、回答する人の受け取ったニュアンスでの期間となる。また、自分が体験したことだけでなく、テレビや新聞、インターネットなどによる伝聞で認識したことも対象となる。

↑ 車社会で過ごす中で最近恐怖を感じること(実体験に限らず、複数回答、上位陣)(2019年)
↑ 車社会で過ごす中で最近恐怖を感じること(実体験に限らず、複数回答、上位陣)(2019年)

最上位についたのは「あおり運転による事故」で64.5%。大体3人に2人が恐怖を覚えている。次いで「ブレーキとアクセスの踏み間違いによる事故」「高齢者・高齢運転者との事故」が続く。「飲酒運転による事故」「スマホなどのながら運転による事故」よりもあおり運転や高齢者・高齢運転者との事故が上位につく結果は、車社会の実情を再認識させてくれる。

それではあおり運転について、どのような対処法が効果があると思われているだろうか。実効果がある無しではなく、回答する人が効果ありと認識しているものを答えてもらったのが次の結果。

↑ あおり運転の対策として効果があると思うもの(複数回答、上位陣)(2019年)
↑ あおり運転の対策として効果があると思うもの(複数回答、上位陣)(2019年)

最上位についたのは「ドライブレコーダーの設置」で73.0%。「車間距離を広く取る」「余裕のある車線変更などを行う」「無理な割り込みをしない」など直接回避をする対策と違い、ドライブレコーダーは設置しても直接あおり運転を避ける効果はほとんどなく(ドライブレコーダー設置の貼り紙などを車体に貼っても、あおり運転をしてくる側がそれを目に留め、あおり運転を止めるかどうかは疑わしい)。むしろ何らかのトラブルが実際に発生した時に自分の正当性を証明してくれる保険のようなもの。あくまでも事後対応策であり、あおり運転そのものを減らす直接的な効果は期待できない。

それでも対策として多くの人が挙げているのは、ここ数年でドライブレコーダーが普及し始め、その記録によってあおり運転で被害を受けた側の正当性が認められる事例が多々伝えられているからだろう。

それではそのドライブレコーダーにはどのような機能が求められているのか。実際に自家用車にドライブレコーダーを設置している人に、選択時の重視点を尋ねた結果が次のグラフ。

↑ ドライブレコーダーを選ぶ際に重視した点(ドライブレコーダー設置者限定、複数回答)
↑ ドライブレコーダーを選ぶ際に重視した点(ドライブレコーダー設置者限定、複数回答)

もっとも多くの人が挙げていたのは「画質がよい」で50.5%。あおり運転をされた証拠となりうる場面を録画していても、画質が悪ければ判断が難しくなるかもしれない。同様の考え方として「夜間映像記録可能」「前後映像記録可能」「全方位映像記録可能」などが上位を連ねている。要は肝心な時に役立つものでなければ、何の意味もないということだ。

「駐車監視機能」とは搭載した自動車が運転中の時だけでなく、停止中、エンジンを切った状態でも録画を続ける機能。駐車中にいたずらをされたり、他の車にぶつけられた場合でも、録画をしていれば泣き寝入りをせずに済む。

無論これらの機能は実装されているものほど高額になる。しかしながら万が一の時に保険としての役割を果たすことを考えれば、支払うだけの価値はある機能に違いない。

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※カーライフの実態に関する調査結果

今調査の直近分は2019年10月16日から17日にかけて自家用車を所有し月1回以上運転する18~59歳の男女を対象に、携帯電話を用いたインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000件。男女比、18~19歳・20代・30代・40代・50代の年齢階層別構成比は均等割り当て。調査機関はネットエイジア。過去の調査もほぼ同じ条件で実施されている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロで無いプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。