先進国の中央値は67%…世界主要国のソーシャルメディア利用状況をさぐる(2019年時点最新版)

↑ いつでもどこでもソーシャルメディア。その利用率の実情は。(写真:アフロ)

人々の生活に大きな変化をもたらしているソーシャルメディア。世界主要国におけるその利用実情を、アメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2018年春に実施した携帯電話関連の世界規模での調査結果報告書「Smartphone Ownership Is Growing Rapidly Around the World, but Not Always Equally」(※)から確認する。

次に示すのは単純なソーシャルメディア利用率。設問では「普段からソーシャルメディアを使っていますか」と尋ね、具体例としてFacebookとTwitter、そして国毎に多用されているソーシャルメディアが追加で挙げられている。例えば日本ならばmixi、インドならWhatsAppが加えられている。

まずは先進国。

↑ ソーシャルメディア利用率(先進国)(2018年春)
↑ ソーシャルメディア利用率(先進国)(2018年春)

先進国の中でもっともソーシャルメディアの利用率が高いのはイスラエルで77%、次いで韓国の76%、スウェーデンの73%。先進国の中央値は67%だが、日本ではわずか43%と、今回対象となった先進国の中ではもっとも低い値を示している。

ソーシャルメディアの利用率は多分にスマートフォンの利用率と連動する(報告書でも指摘されている)。もちろんパソコンを使ったインターネット経由でもソーシャルメディアは利用できるが、ソーシャルメディアの本質「いつでもどこでも気軽に一人言感覚で語る」を考えると、パソコンよりもスマートフォンの方がより有意義に使えるのは容易に理解できよう。

他方、例えば今調査の結果ではドイツのスマートフォン所有(利用)率は78%と高い値を示しているが(グラフ化は略)、ソーシャルメディア利用率は44%でしかない。スマートフォンの所有率以外にも、ソーシャルメディアの利用率にはそれぞれの国のさまざまなお国事情が少なからず影響を与えているようだ。

続いて新興国。

↑ ソーシャルメディア利用率(新興国)(2018年春)
↑ ソーシャルメディア利用率(新興国)(2018年春)

調査対象国となった新興国のうちもっとも高い値を示しているのはメキシコの66%。先進国ならイギリスが同じ値。続いてフィリピンの59%、ブラジルの58%、南アフリカの52%。少なくともこれらの国においては、日本よりもソーシャルメディアの利用率は高いことになる。日本の43%とほぼ同じなのはケニアの42%。新興国の中央値は49%で、これも日本の43%より高い。

インドが一段と低い値を示しているが、これはスマートフォンだけでなく従来型携帯電話も含めた携帯電話そのものの所有率がまだ低いため。今調査の限りでは、スマートフォン所有率は24%でしかなく、従来型携帯電話も40%。携帯電話を所有していない人は36%に達している(グラフ化は略)。

詳しくは別の機会で解説するが、日本のソーシャルメディア利用率がひときわ低いのは、若年層(18~34歳)では無く中年層(35~49歳)と高齢層(50歳以上)の利用率が他国と比べて非常に低い値に留まっているため。特に高齢層では19%でしかない。人口比率の高い高齢層で低い値が計上されているため、全体でも低い値に留まってしまう次第ではある。日本の高齢層のスマートフォン所有率はさほど低いわけでは無いので、日本の高齢者は他国と比べ、ソーシャルメディアから距離を置きたいという何か別の理由でもあるのだろう。

■関連記事:

アジア主要国のインターネット普及率などをグラフ化してみる(最新)

動画・画像向けソーシャルメディアの利用状況をさぐる

※「Smartphone Ownership Is Growing Rapidly Around the World, but Not Always Equally」

2018年春に対象国に居住する18歳以上の人に対し、電話による通話あるいは対面回答方式によって行われたもので、調査対象数は各国1000~1500人程度。それぞれの国の国勢調査の結果に基づいたウェイトバックが実施されている。対象国は先進国として韓国、イスラエル、オランダ、スウェーデン、オーストラリア、アメリカ合衆国、スペイン、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア、アルゼンチン、日本、カナダ、ハンガリー、ポーランド、ロシア、ギリシャ。新興国として南アフリカ、ブラジル、フィリピン、メキシコ、チュニジア、インドネシア、ケニア、ナイジェリア、インド。

なお今記事では携帯電話=スマートフォン+従来型携帯電話(ガラケー、フィーチャーフォン)などと定義している。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロで無いプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。