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2019年の新成人は125万人・前年比で2万人増

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ 成人の日の華やかさはいつも通り。(ペイレスイメージズ/アフロ)

・2019年1月1日時点で亥(い)年生まれの人口は1055万人、新成人の人口は125万人。新成人の数は前年2018年と比べて2万人の増。

・新成人の総人口比は0.99%。

・新成人の数はおおよそ減少中。

新成人は125万人、前年と比較して2万人の増

総務省統計局は2018年12月31日、2019年1月1日現在における「亥(い)年生まれ」の人口と「新成人」の人口の推計データを発表した。それによると亥(い)年生まれの人口は1055万人で、新成人の人口は125万人との推計となり、新成人の数は前年2018年と比べると2万人の増加となった。

2019年の新成人(2018年中に成人に達した人、2019年1月1日現在20歳)の人口は125万人だが、内訳としては男性64万人、女性61万人で、男性は女性より3万人多い。

↑ 新成人人口(万人)(各年1月1日現在)
↑ 新成人人口(万人)(各年1月1日現在)
↑ 新成人人口(万人)(各年1月1日現在、2001年以降)
↑ 新成人人口(万人)(各年1月1日現在、2001年以降)

新成人の人口推移を見ると、グラフ左側に位置する1970年が一番多い。これは第一次ベビーブーム世代が成人に達したのが原因。その後減少を続けているが、1980年以降再び増加に転じ、第二次ベビーブーム世代の人が成人に達する1995年前後にピークを見せる。その後減少傾向を再開し、今はそれが継続中の状態にある。

今回発表された2019年の新成人125万人は、データが残っている範囲では過去最低値を記録した2014年・2016年におけるの121万人からは4万人多い。水準的には2015年(126万人)や2011年(124万人)に近い値となる。新成人の総人口比は0.99%となり、昨年同様に総人口比で1%未満(2つ目のグラフで確認できるが、9年連続の状況)は継続中。

グラフ上、1987年に大きなへこみが生じているのが目に留まる。これは昭和41年・丙午(ひのえうま)年生まれの人が成人した年。いわゆる「丙午信仰・迷信」により出産数が極端に少なかったことに起因するもの。これが主な原因で、上記にある通り十二支では丙午生まれの人口がもっとも少なくなっている。このように視覚化すると、ここまではっきりとした動向が確認できる次第である。歴史的事実として覚えておくとよいだろう。

亥年生まれは1055万人

2019年は亥年。その亥生まれの人口は全年齢合わせて1055万人で、そのうち男性は512万人・女性は543万人。総人口1億2632万人に占める比率は8.4%。出生年別に見ると、2019年中に72歳になる昭和22年(1947年)生まれの人が206万人でもっとも多い。次いで多いのは昭和46年(1971年)生まれの人で196万人。また亥生まれの人口は十二支の中では7番目に多い人数となっている(もっとも多いのは丑(うし)年生まれで1087万人) 。

↑ 亥(い)年生まれの人口(男女別・出生年別、万人)
↑ 亥(い)年生まれの人口(男女別・出生年別、万人)

2019年は亥年の中でも己亥(つちのとい、きがい)に該当する。陰陽五行説では相剋の性質に位置付けられており、争いが生じることを意味する(己が土、亥が水)。己亥では土が打ち勝つが、水が土によって汚れるのとともに、水を土がせき止めることとも解釈される。

前回の己亥にあたる1959年では、世界的な出来事としてはメートル法が実施され、キューバ革命が起き、シャルル・ド・ゴールがフランス初代大統領として就任、シンガポールが国として独立、アラスカやハワイが相次ぎアメリカ合衆国の州となり、人類初のHIV感染による死亡者が確認されている。日本ではNHK教育テレビやテレビ朝日、フジテレビ、毎日放送テレビなど各局がテレビ放送を開始、ザ・ピーナッツがデビュー、週刊少年マガジンと週刊少年サンデーが創刊、1964年の夏季オリンピック開催地が東京に決定、伊勢湾台風の上陸、第一回レコード大賞が行われるなど、メディアを中心にさまざまな動きが生じている。

2019年もまた、国内外を問わず歴史の転換点となる多くの決断が行われ、波乱に富んだ事象が生じるのだろう。また、メディア関連で大きな動きがあるかもしれない。

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「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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