男性1/4近く、女性も1割を超える…生涯未婚率の現状と今後

↑ 独身暮らしを堪能する女性。このままの生活を続けるのか否か。(ペイレスイメージズ/アフロ)

・2015年時点での生涯未婚率(50歳時の未婚率)は男性23.4%、女性14.1%。

・今後生涯未婚率は2020年までは急上昇、2025年以降はゆるやかな上昇となるとの推計。

男女の未婚状況を示す指標の一つに「生涯未婚率」がある。特定年齢層の未婚率から算出したものだが、この値は年々増加しつつある。その現状と今後の予想値を、直近となる2015年分の国勢調査の結果や、2018年6月に内閣府から発表された「少子化社会対策白書」をもとに確認する。

「生涯未婚率」は言葉通り、その時点において今後一生涯結婚しないであろう人の割合を示す。生涯を通して実際に未婚だった人の割合では無いことに注意。死別や離別などの理由で配偶者と別れ、現在独身の人もまた「未婚」には該当しない。公益財団法人生命保険文化センターの解説によると、

「45~49歳」と「50~54歳」未婚率の平均値から、「50歳時」の未婚率(結婚したことがない人の割合)を算出したものです。生涯を通して未婚である人の割合を示すものではありません。ただし50歳で未婚の人は、将来的にも結婚する予定がないと考えることもできることから、生涯独身でいる人がどのくらいいるかを示す統計指標として使われます。

とある。法的な結婚状態には無いが両者合意のもとに同棲状態にある人(事実婚)の場合、今回の結婚状態には含まれない。また性交渉の有無は今件とは関係は無い。

この定義から、各国勢調査の調査年における「生涯未婚率」を算出していく。また国勢調査の最新値である2015年分より後の2020年分以降分は、「少子化社会対策白書」側が推計した値を用いる。

↑ 生涯未婚率の推移(45~49歳と50~54歳未婚率の平均値、2020年以降は推計値)
↑ 生涯未婚率の推移(45~49歳と50~54歳未婚率の平均値、2020年以降は推計値)

直近確定値は男性23.4%(厳密には23.371%)、女性は14.1%(同14.059%)。男性は1985年から上昇勾配がキツくなり、1995年以降はほぼ一直線での増加。直近分の2015年では前回の2010年から3.3%ポイントも増え、1/4に届きそうな状態。

一方女性は1975年からはほぼ横ばいの動きを示していたが、1995年からは上昇に転じ、次第に伸び方が急上昇を示している。そのカーブの変容からは、明らかに何らかの状況変化が起きたのが分かる。結婚願望に関する他調査の結果を見るに、経済面・趣味趣向の多様化・価値観の変化など、結婚を取り巻く環境の変化が、特に女性における結婚への心理的姿勢を変化させた可能性が高い。

一方で2020年以降の推計値だが、2020年ではこれまでの上昇度合いにあまり変化は無いが、それ以降は緩やかなものとなり、2040年時点で男性は29.5%、女性は18.7%になるとしている。この急激な上昇度合いの鈍化に関して白書側では特に説明は無く、単純に「これまでの未婚化、晩婚化の流れが変わらなければ、今後も50歳時の未婚割合の上昇が続くことを予測している」と言及されているのみ。もっとも緩やかな上昇に転じるとはいえ、男性の生涯未婚率が2040年には3割近くに達するのは衝撃的ではある。

他方、少数ではあるが、上記で指摘したように、統計上は未婚扱いではあるものの、事実婚の状況で異性と同居(同棲)しているケースも想定される。これもまた価値観の多様化によるものではある。なお白書ではこの事実婚、さらにはそれによる出産で生じる婚外出生のパターンが日本では少ないため、生涯未婚率の上昇は出生率の低下の大きな要因となるとも指摘している。

今件データは原則的に国勢調査毎に更新されるため、次の確定報の公開は2020年以降となる。果たして推計通り2025年以降は生涯未婚率の上昇がゆるやかなものになるのか否か、他の結婚関連の値とともに、気になるところではある。

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