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悲願の優勝へ!2021年の阪神タイガースはジュニアチームが締めくくる

土井麻由実フリーアナウンサー、フリーライター
チームワークもバッチリ!

■明日開幕する「NPB12球団ジュニアトーナメント」

 年末の「NPB12球団ジュニアトーナメント」に向けて、8月のセレクションで選出された阪神タイガースジュニアの16人の精鋭たち。

 9月から練習を重ね、首脳陣にはさまざまなことを教わってきた。他球団のジュニアチームとの練習試合で新たな課題も見つかった。

 地元ではお山の大将で敵なしのメンバーたちだが、ジュニアチームに入って上には上がいることを知った。今のままじゃダメなんだと自ら気づいた。そして、もっともっと上手くなりたいと貪欲に取り組んできた。

 さらに、切磋琢磨する中でお互いを思い合うことを覚え、徐々に結束を強くしてきた。

 この仲間たちと一緒に野球ができるのはたったの4カ月。しかも会えるのは週に1度か2度だ。それでも強く固い絆が結ばれたのは、みんな野球が好きだから。ここで出会った仲間が大好きだから。

 いよいよその集大成のときがやってくる。本大会を迎えようとするちびっこ虎戦士たちがここまで取り組んできたこと、そして大会に懸ける思いを語る。(16選手の紹介

 *首脳陣編はこちら⇒白仁田寛和監督、岩本輝コーチ、上本博紀コーチ、柴田講平コーチの思い

「仲よしな感じで」のリクエストに応えてくれ、自分たちでとったポーズ
「仲よしな感じで」のリクエストに応えてくれ、自分たちでとったポーズ

■16人のちびっこ虎戦士

 《個々の写真は阪神タイガースジュニア2021保護者会が撮影したものの中から、選手本人および保護者が選んだものである》

【#0 川口 壱茶】

 ジュニアに入って、一つ一つのプレーやみんなの繋ぐ意識とか、声かけの重要さを学べた。そして、試合に出ていなくてもランナーコーチとか、ほかの子に対しての思いやる気持ちがよくわかるようになった。

 今まで監督やコーチに言われたことをしっかりとすべてこなして、全員野球で勝ち進んでいきたい!最後まで絶対に気を抜かないようにしたい。

#0 川口壱茶
#0 川口壱茶

【#1 永井 仁之丞】

 周りのみんなより体が小っちゃかったので、ちょっとでも追いつこうとたくさん食べてちょっと身長が伸びたし(4cm)、球速も上がった(4キロ)。これからの野球人生に繋がると思う。

 軸足である左足がリリースのときにマウンドから前に移動していたから、軸足を残すイメージでやるとボールに勢いがついた。今はそれを意識してやっている。

 大会では声でチームをサポートできる選手になりたいので、試合に出ていてもベンチにいてても、声を切らさずにチームを引っ張っていきたい。

#1 永井仁之丞
#1 永井仁之丞

【#2 磯﨑 琉生】

 周りのレベルが高いので、それについていこうと積極的にプレーできるようになった。

 たとえばランナーに出たとき、どうやって次の塁に行こうかと考えながら。二塁送球も岩本コーチや(筧)侑大くんに教わって、前への体重移動を意識してよくなった。

 練習試合でキャッチャーとしての出番は少なかったけど、そこはチームが勝つことが大事なので、自分のできることを精一杯しようとやってきた。

 レギュラーでもレギュラーじゃなくても、声を切らさずに引っ張っていきたい。

#2 磯﨑琉生
#2 磯﨑琉生

【#3 中島 大誠】

 レベルの高い子たちと一緒にやって、みんなをお手本として上達できたと思う。

 たとえば守備では前に出たり、バッティングでは初球からどんどん打っていったり、積極的にいけるようになった。周りの刺激がとても大きかった。

 大会では繋いで繋いで1点を狙いにいくバッティングとか、守備でのファインプレーとか、勝利に貢献できる選手になりたい。

#3 中島大誠
#3 中島大誠

【#4 大西 奏輔】

 みんな上手いんで、そのプレッシャーから守備ではエラーしないようにと正確性が上がったり、バッティングではどうやったら結果が出せるかが考えられるようになった。

 守備では、こういう打球が来たらこうしようっていうのをイメージして守っている。バッティングではコーチに「柔らかく」と言われているので、構えで膝とかが突っ張らないようにしている。その中で、どういうふうに結果が出せるかというのを考えてやっている。

 大会ではショートに飛んだら絶対アウトやなと思われるプレーをしたい。

#4 大西奏輔
#4 大西奏輔

【#5 山口 琉希】

 レギュラー争いをして、自分の能力や技術が上達したと思う。

 サードの動きでの守備位置や状況判断とか、今まで知らなったことを知れたし、バッティングでは上本コーチから「上体を開かずに思いきり引っ張れ」と教わったので、それをずっと意識してやってきた。思いっきり振るようにしている。

 大会ではチームを優勝に導くために、自分ができることを全力でやりたい。出られるチャンスがあればそこで結果を出したいし、もしベンチでもランナーコーチとかを全力でやりたい。

#5 山口琉希
#5 山口琉希

【#6 大西 蓮太郎】

 自チームではあまり声を出してなかったけど、ジュニアでは周りがめっちゃ声を出してたので出すようになった。声を出していると、いいプレーができるようになると思う。

 技術的には肩が強くなった。ジュニアでは遠い距離でキャッチボールをするようになったから。

 元々あんまり三振はしなかったけど、もっと三振しなくなった。自チームでは打てなくてもレギュラーは変わらないけど、ジュニアでは打てなかったらスタメンから外されるので、それで三振をしなくなったんだと思う。

 大会では1本はホームランを打ちたい。

#6 大西蓮太郎
#6 大西蓮太郎

【#9 赤司 海斗】

 これまではピッチャーとしてランナーを出してしまって荒れることが多かったけど、ジュニアに入ってからはランナーを出してもしっかりコースに投げることができるようになった。

 それは、試合前のピッチング練習からリリースポイントをしっかり確認して、いいリリースポイントを掴むまでしっかりと投げるようにしてきたから。

 大会では1点でも少なく後ろのピッチャーに繋げられるようなピッチングをしたい。

#9 赤司海斗
#9 赤司海斗

【#10 多井 桔平】

 みんな上手いけど、自分も負けずにやってきた。

 ジュニアに入る前はあんまり素振りをやってなかったけど、ジュニアに入って自分は下手くそやと気づいたので、素振りをするようになった。量をやってると雑になるから、ちょっとの数でも意識するところはして、雑にならないようにやっている。

 ピッチングではボールが荒れていたので、岩本コーチに教わって横振りにならないよう、縦振りを意識して投げるようにしている。

 大会ではしっかり声を出して、エラーをせず、ホームランをカチ込みたい。

#10 多井桔平
#10 多井桔平

【#18 石野 稜眞】

 ピッチャーでは、自分のチームでは焦ってボールが続いたりしたけど、ジュニアに入ってからはランナーがいても冷静に投げられるようになった。「落ち着いて投げろ」と言われて安定してきた。

 バッティングでも自チームよりは打てるようになってきた。対戦相手のピッチャーが速いから、タイミングの取り方を変えたので。

 大会では、まずチームの優勝。ピッチングではなるべく早く相手バッターを斬って、バッティングでは多く出塁できるようにして、優勝に貢献したい。

#18 石野稜眞
#18 石野稜眞

【#22 筧 侑大】

 コーチたちが止め方とか一つ一つ丁寧に教えてくれるので、それを意識しながらやったら、キャッチャーの送球がすごくよくなった。

 やっぱりジュニアだと上手い子が集まってるので、ショーバン(ショートバウンド)は絶対に捕ってくれると思って低めを意識して投げている。

 バッティングでは、上本コーチに今後に活きてくる打ち方…水平にバットを出すみたいな感じを教えてもらって、それを意識したらヒットが出るようになった。

 大会では、キャッチャーとしてはショーバンはしっかり止めて盗塁は刺して、チームを引っ張りたい。バットでは自分のヒットやホームランで勝てるように頑張りたい。

#22 筧侑大
#22 筧侑大

【#23 有本 豪琉】

 ジュニアに入って勝ちへのこだわりが強くなった。自チームではその気持ちがちょっと今よりは低かったので、そこは成長した部分。

 なぜそうなったかというと、ジュニアでは周りのチームが強いから、自分が活躍することじゃなくて自分がチームにできること、チームが勝つために貢献することを意識してプレーしているから。

 大会ではピッチャーを助けられるようなプレーをしたい。たとえば声をかけたり、取れるアウトをしっかり取ること。(不慣れな)人工芝は、守備の最初にバウンドを確認して、慣れていきたい。

#23 有本豪琉
#23 有本豪琉

【#33 辻 琉成】

 ジュニアに入ってからいろんなピッチャーを見てきて、自分がまだまだやなぁって思っていたけど、それに負けたらあかんっていう気持ちで努力をして、ここまで上がってこれたのが自分の成長だと思う。

 壁当てをしたり、お母さんにキャッチャーをして受けてもらったりして、自分なりに練習してきたので、球速も上がったし、フォームも安定した。

 ほかにも、ピッチングのときに足を上げて軸足でバランスよく立つために、家で片足でずっと立つとかもしている。

 大会ではどんなバッターでも抑えられるような、みんなに認められるピッチングをしたい。

#33 辻琉成
#33 辻琉成

【#51 細川 凛人】

 バッティングでは右中間にとらえることができるようになった。

 守備ではボールを投げるとき、放す位置を考えてやっている。前までは放すのが早かったけど、放すのをちょっと調節して遅めにやったら、相手が捕りやすいところに投げられるようになった。

 大会ではどんなボールでも捕りにいって、チームがピンチになったときにみんなが安心できるプレーをしたい。それと、センター方向に大きい当たりも打ちたい。

#51 細川凛人
#51 細川凛人

【#56 井本 陽太】

 フライのかけ声や優先順位、走塁面とかが成長した。優先順位というのは、センターならショートの後ろの打球は全部捕るとか、自分の守備範囲はきっちり捕るということ。走塁面はライナーバックとかハーフウェイとかを教わった。

 打つ瞬間に力んでしまってバッティングの調子を落としていたけど、もっとリラックスして打つようにしたい。思ってる以上にアッパー(スイング)になってることにビックリしたけど、それを直そうと意識して自分でフォームも変えた。

 大会ではエラーせず、力まないように一戦必勝でいく。自分自身の出塁率を上げて、どんどん後ろのバッターに回せるようにしたい。

 投げる機会があったら点差を考えて投げたい。点差がいっぱい開いていたら様子見で投げるけど、点差があまりなかったら最初からグイグイ攻めていく。

#56 井本陽太
#56 井本陽太

【#99 木ノ下 湧万】

 ジュニアに入ってから身長が伸びた。何cmかわかんないけど。

 それと、送球のときの力感のなさが成長したと思う。上本コーチに教わって丁寧に投げるように意識していて、そうしたらいい送球ができるようになった。

 バッティングでは、ジュニアに入ってから遅い球もちょっと打てるようになった。そんなに意識しているわけじゃないけど、タメを作るようにしている。

 大会ではホームラン…いや、大事なところで打ちたい。

#99 木ノ下湧万
#99 木ノ下湧万

■阪神タイガースジュニアの初戦は神宮球場にて

 いよいよ明日、本番を迎える16人のちびっこ虎戦士たち。初戦は読売ジャイアンツジュニアが相手だ。1軍では“伝統の一戦”と称される。タテジマを身にまとう限り、ジュニアといえど血をたぎらせないわけにはいかない。

 どうか悔いなく存分にグラウンドを駆け回って、輝く笑顔をたくさん見せてくれることを願う。

(写真提供:阪神タイガースジュニア2021保護者会)

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フリーアナウンサー、フリーライター

CS放送「GAORA」「スカイA」の阪神タイガース野球中継番組「Tigersーai」で、ベンチリポーターとして携わったゲームは1000試合近く。2005年の阪神優勝時にはビールかけインタビューも!イベントやパーティーでのプロ野球選手、OBとのトークショーは数100本。サンケイスポーツで阪神タイガース関連のコラム「SMILE♡TIGERS」を連載中。かつては阪神タイガースの公式ホームページや公式携帯サイト、阪神電鉄の機関紙でも執筆。マイクでペンで、硬軟織り交ぜた熱い熱い情報を伝えています!!

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