300人以上の子どもが被害に、ノルウェー最大級ネット児童ポルノ事件

被害者には幼児も含まれる(写真:アフロ)

昨年11月、ノルウェー西部警察署は、国内最大規模となるネット児童ポルノ事件、通称「ダークルーム」の実態を明らかにした。

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2015年に14才の少女に対する強姦の疑いで22歳の男性が逮捕されたことをきっかけに、ネットサイトを利用した類似事件が芋づる式に明らかとなった。当時は警察が把握しているだけでも5000ものユーザーネームが捜査対象となっていた。

その後、捜査は進み、2017年5月30日の警察の発表によると、84もの事件が把握されており、少なくとも300人の子どもが性的被害の対象となっていた。一部の行為はフィリピンより動画中継されていた(NRK)。

警察によると、複数の子どもは幼児の年齢にあたる。「もはや拷問としかいいようがない案件もある」と警察は国営放送局NRKに語る。

捜査対象はノルウェー各地に及ぶが、82の事件のうち、首都のオスロ警察の担当は2件、一方で西部警察署では37件と最も容疑者が集中している(加えてデンマークとスウェーデンで各1件)。

フィリピンからの動画中継を依頼するために容疑者が支払った金額は平均20~50ドル。多くの子どもには世話をする大人が近くにおらず、貧困状態にあり、西洋出身の男性たちに狙われてた。

遠国からウェブカメラでの中継では「地理的な距離感」がうまれ、さらなる暴力的な行為を注文する結果につながる傾向もみられたという。チャットの記録からは、自身も国外へと渡り、身体的な性行為を計画する会話も確認された。

「容疑者の職種、容疑者自身に子どもがいるか、子どもと簡単にアクセスできる環境にいるかは捜査対象の優先事項となっている」と捜査部リーダーのヘルトネ氏はNRKに語る。

子どもの性被害を最小限にとどめようとノルウェーの警察は最善を尽くす一方、国境を越えた犯罪となっているため、国同士での協力も必要とされている。被害状況は今後も拡大するとみられている。

Text:Asaki Abumi