ノルウェーで数日以内にテロの可能性 国内で警備強化
ノルウェー警察は24日、国内で数日以内にテロの可能性があることをオスロの記者会見で発表した。「シリアのイスラム過激派に関連するグループがテロの計画をしている情報が入っている」と発表したのはノルウェー警察保安部の長官。記者会見には警察当局と警察保安部の関係者、司法長官が同席した。ノルウェー国営放送局の報道によると、政府が国内でのテロの危険性について類似する緊急声明を出すのは1973年以来とのことで、事態の深刻さがうかがえる。
テロの可能性がある時期や場所は不明だが、「数日以内に」決行される可能性が高いとし、空港、国境沿い、駅周辺を中心に警察が警備を強化すると発表。特に主要施設が密接している首都オスロでは、観光客が訪れる王宮、国会議事堂、オスロ市庁舎がすでに一時閉館となっており、オスロ警察は警備の強化を約束しながらも「オスロの住民や訪問を予定している方々には、通常通りの生活をしてもらいたい」と記者会見で述べた。
混雑が予想される国内で開催予定の人気のイベント行事でもどのような対応がされるか関心が集まっているが、世界でも最大規模の国際青少年サッカートーナメント「ノルウェーカップ」(オスロ・7月27日~)、船のイベント「トール・シップス・レース」(ベルゲン・7月24日~)は警察が警備、ノルウェー国内最大規模の音楽祭「オイヤ・フェスティバル」(オスロ・8月5日~)は現時点ではイベントは決行予定とコメントしている。
7月はノルウェーでは夏休みの時期で多くの社会人が職場から離れているが、今回のテロの可能性に伴い、エルナ・ソルベルグ現首相や警察関係者は夏休みを返上して、対策にあたっていると現地メディアが報道。
筆者がオスロ市内を現地時間の15時頃に歩いたところ、すでに各地で警察官と警備員の姿が目立ったような印象を受けたが、ノルウェー国営放送局は「あれほど警備を強化すると発表していたのに、警察官の警備があまり目に見えない」と安全体制に疑問を投げかける記事も配信している。
以下は、在ノルウェー日本国大使館による発表。