「背負っていたものがなくなった」女優に憧れた手島優がパートナーを見つけ得られたもの
自分を認めてくれるパートナーとの出会い
――そして昨年11月に一般男性と結婚。“推し婚”だったそうですね。 手島優: 1年半交際して入籍したんですけど、彼と知り合う前はどん底で、コロナ禍で仕事がなくなって貯金を切り崩しながら生活していました。外出するとお金がかかるから引きこもり、どんなに倹約しても収入がないから、あとは栃木に帰るしかない切羽つまった状況だったんです。友人から「10年前からずっと手島のファンの方」という触れ込みで紹介されたんですけど、なんか怪しいじゃないですか。それに私自身、恋愛どころじゃないほどメンタルボロボロ。乗り気でないまま、最初、都内の焼肉屋でデートしました。ところがミーハーな人かと思いきや誠実な人で、私に会って震えて感激してくれて、純粋さに驚きました。そして話していくうちに、私をめちゃめちゃ認めてくれる。私は美容院に行ってなかったので、あちこち白髪が出ていて髪はボサボサ、それをあやまると、「それでも大丈夫。手島は大丈夫」と励ましてくれて。彼は5歳年下で、普通のサラリーマン。決してイケメンではないですけど、優しさがにじみ出ていて、だんだんと惹かれていきました。 ――結婚して内面に変化はありましたか。何か得たものはありますか。 手島優: 自分では気づかないんですけど、周囲から「落ち着いたね」「笑顔が増えたね」と言われるようになったので、どこか背負っていたものがなくなったっていうか、すっきりしたなと思います。それと、守ってくれる人や守るものができると強いですね。いままでは仕事も頑張りすぎて失敗したことがいっぱいあったんですけど、少し心の余裕ができて、そこまで無理しなくなったのは大きいかも。 私、自分でも認めるほどの“幸薄いキャラ”で、生涯ひとりぼっちだと思っていたし、きっとそんな運命、まあそれはそれでいいやと思っていました。それに結婚したからゴールというわけでもないです。ただ、自分なりに経験してみてわかったのは、いままでにない安らぎを感じるようになったこと。とにかく自分を追い込んで頑張りすぎていた人生だったけど、パートナーを見つけて心の安定をようやく手に入れたような気がします。そして、どんな時も自信が持てなかった自分が、私を理解してくれようとする誰かと一緒にいることによって、ありのままの自分でもいいんだという自信が生まれたような気がします。仕事も人生もわざとサボっているわけじゃないですし、頑張らなくてもいい自分も、それはそれでいいんじゃないかなと思うんですよね。 ----- 手島優 1982年、栃木県生まれ。タレント、グラビアアイドル。2008年、「日テレジェニック2008」に選ばれるなど、グラビアアイドルとして様々な雑誌で活躍するほか、テレビ朝日「ロンドンハーツ」をはじめ多くのバラエティ番組に出演。2022年に一般男性と結婚。