犬は音声ボタンを押して人間に意思を伝えられる
ペットとの新たな対話手法になるか
この研究は、ペットの飼い主にとって革新的な可能性を提示しています。 Rossano氏は、サウンドボードを使うことでより正確なコミュニケーションが可能になるといい、犬と人間の意思疎通の可能性について、以下のように述べています。 犬は、ほえたりドアを引っかいたりする代わりに、「外」と「公園」や「ビーチ」を組み合わせることで、自分の要求を正確に伝えられるようになるかもしれません。それによって犬と飼い主の絆が深まり、より親密な関係を築けるようになるでしょう。 研究チームは今後、犬がボタンを使って過去や未来を表現できるかどうか(たとえば「おもちゃがなくなった」など)、または特定の言葉がない概念を創造的に表現するためにボタンを組み合わせることができるかどうかを調べる予定なのだとか。 Rossano氏が取材に応じた地元テレビ局のニュースで、音声ボタンを押して意思を伝える犬の様子を確認できます。 確かに意思を伝えようとしているように見えます。すべてのボタン(150個の音声ボタンを持っている犬もいるそう)を使いこなせたら、かなりコミュニケーションがとれるようになる気がします。 動画の中でRossano氏が話していますが、「耳」+「痛い」の組み合わせでボタンを押した犬を獣医師に診てもらったら耳の感染症が見つかったそうです。痛いとか苦しいとかを伝えてくれたら、ペットにより健康な生活を送らせてあげられますし、安心できますよね。 ちなみに犬だけじゃなく、ネコでも研究を進めているそうです。ネコと長年暮らしてきた筆者の経験からすると、「おなか減った」「食べ物」「おやつ」「遊ぶ」を連打されて眠れない夜を過ごすことになりそうな気がします。 「愛してる」を1回でも押されたらきっと泣いちゃう。でも、うちのネコは「愛してる」+「食べ物」とか繰り出してくる気がします...。 Source: Bastos et al. 2024 / Scientific Reports, UC San Diego, YouTube
Kenji P. Miyajima