【猛威振るうインフル】子どもが注意すべき「インフルエンザ脳症」って?「A型」はまもなく流行ピーク、今後は「B型」か...違いを医師に聞いた
インフルエンザの猛威が日本列島を襲っています。大阪府では、インフルエンザの流行状況を示すグラフが過去5年で最悪のペースで上昇。葛西医院の小林正宜院長によると、インフルエンザA型のピークはまもなく迎える可能性があるものの、今後B型の流行が懸念されるということです。 【写真を見る】インフルだけじゃない?中国で流行の兆し「ヒトメタニューモウイルス」とは ◎小林正宜:葛西医院・院長 現在、脊髄梗塞の患者の治療に携わる 救急医療、新型コロナの訪問診療にも尽力
過去5年で最悪ペース…今シーズンのインフルの特徴は?
大阪府感染症情報センターのデータによると、インフルエンザの患者数は12月に入ってから急増しています。1医療機関あたりの患者数は、すでに過去の流行ピークを超えており、専門家は「過去5年で最悪のペース」と警鐘を鳴らしています。 葛西医院の小林正宜院長によると、A型のピークはまもなくとみられますが、B型の流行が早くも懸念されるということです。小林医師は「A型インフルエンザの患者が多い中で、たまにB型の方が紛れている」と指摘します。一方でB型はA型のように感染力が強くないので、急激な流行というよりはなだらかに感染者数が伸びてくるのではないかといいます。
インフルエンザ「A型」「B型」のギモン
【症状の違いは?】 インフルエンザA型とB型は、どちらも発熱、咳、筋肉痛などの症状を引き起こします。A型の方が高熱が出やすく、全身症状が強い傾向があるのに対し、B型は消化器症状(嘔吐や下痢など)が特徴的です。ただし、症状だけでA型かB型かを判断することは難しく、検査が必要となります。 【検査やワクチンに違いは?】 医療機関では、A型・B型・新型コロナウイルスを同時に検査できるキットが使用されています。また、インフルエンザワクチンは、A型と同様にB型にも有効です。小林医師は、今後B型の流行が懸念されることから、「今からでもワクチンを接種するのは遅くない」といいます。 【A型に感染後、B型に感染する可能性は?】 A型にかかった後にB型にかかる可能性があるといいます。A型とB型は異なるタイプなので、A型の抗体がB型に効果を発揮することはありません。一度インフルエンザに感染しても、油断せずに予防対策を続けることが重要です。 【B型にもタミフル・ゾフルーザなどの薬は有効?】 小林医師によるとB型にも有効だといいます。ただ、B型は嘔吐や下痢といった症状があるため、消化器系の薬を追加で処方することもあるということです。受験シーズンを前に心配している人も多いと思いますが、予防的に薬を服用する場合は自由診療になるため医師に相談してください。