【NBA】ロケッツが連夜のオーバータイム勝利、チームを牽引するジェイレン・グリーン「勝つために必要なことは何でもする」
エンビードとジョージ抜きのシクサーズを撃破
ロケッツは前夜にミネソタでオーバータイムまで戦ってからフィラデルフィアに移動しての連戦だった。対するセブンティシクサーズは中2日の余裕があり、2試合連続でのホームゲーム。決着が長引けば長引くほどコンディション面でシクサーズが有利なはずだったが、48分間で試合を決めなければならなかったのはシクサーズの方だった。シクサーズは終盤の猛追で追い付いたが、延長ではアルペラン・シェングンに試合を支配されて115-122で敗れた。 序盤はシクサーズが攻守のエネルギーで上回っていたが、良い時間帯は長続きしなかった。後半になると動きは緩慢となり、タイリース・マクシーが39得点10アシストとオフェンスを引っ張るも孤軍奮闘で、チームの足並みは揃わなかった。ジョエル・エンビードは左膝の負傷管理で、ポール・ジョージは左膝のケガで欠場。カイル・ラウリーとKJ・マーティンも欠く駒不足で、試合を通してプレーの強度を保つことができない。 一方のロケッツは2日連続の試合で疲労がなかったはずはないが、コート上でそれを感じさせることはなかった。ベンチから出たタリ・イーソンとアメン・トンプソンも出番が来るたびにエネルギッシュな働きでチームに勢いを与えた。 特筆すべきは、41得点7リバウンド2アシスト2スティール1ブロックを記録したジェイレン・グリーンの活躍だ。前夜のティンバーウルブズ戦では9得点と不発で、その不振を払拭する働きだった。 指揮官イメイ・ユドカはグリーンを特別扱いせず、むしろ非常に厳しく接している。エースであっても彼の調子が悪い、あるいは相手の対策がハマっていると見れば、引っ張ることなく交代させてしまう。ウルブズ戦のプレータイムが23分しかなかったのは、戦うエネルギーと積極性が不足していると見られたからだ。 2日連続のオーバータイムで体力的には厳しかっただろうが、グリーンは「こんな状況を何度も経験してきた」と語る。「そうやって僕らは成長してきたし、何をしたらいいのかを学んだ。今は全員が同じペースで勝利を目指して戦っている。全員が、勝つために必要なことは何でもする覚悟なんだ」 そして延長に入ると、攻撃のタクトはグリーンからシェングンに託された。大ベテランのアンドレ・ドラモンドはエンビード不在の穴をよく埋めていたが、第4クォーターにはもう疲れきっており、シェングンのアイソレーションの標的にされると止めようがなかった。 「僕らはそれぞれ責任を負っているし、そのことを楽しんでもいる。深刻になりすぎずに自分たちのペースでやるんだ」とグリーンは言う。「チームは良い位置につけていると思うよ。成長と変化が見られるのは良いものだ。この調子で前進し続けたい」