「ソフトバンクから移籍させてくれ」は本当か? 契約サイン保留直後、リチャードが2度口にした“ある言葉”…じつはプロ野球界の問題「飼い殺し」とは
ソフトバンク25歳の大砲、リチャードが“移籍志願”をしたのでは、とプロ野球ファンをざわつかせている。 【記事の写真】「ガリガリ少年でカワイイ」7年前のリチャード18歳…左隣に周東佑京、右隣に大竹耕太郎がいた! マッチョ化がわかる現在との比較写真、“まるでアイドル”井口資仁&工藤公康の若かりし頃まで一気に見る
「リチャード移籍志願か」その時、現場は?
事の発端は11月22日。リチャードが契約更改に臨んだものの1時間を超える交渉の末にサインせず、チーム保留第1号となった。ソフトバンクでは契約更改後の記者会見はハンコを押した選手のみ行われることになっている。メディアが待ち構える場には球団広報だけが現れて「球団からいただいた評価と期待に対して自分がハンコを押す覚悟が決まらなかった。押すときは1年間やる覚悟で押したいので」と口頭でリチャードのコメントが読み上げられた。 それを一部のスポーツ紙が「移籍志願の可能性も」と踏み込んだ見出しで速報を打ったのだ。すると、瞬く間に世間へと広がっていった。 ただこの時点で球団と選手、いわゆる当事者の直接的な声はまだ聞けておらず、これまでの取材に基づき書かれたもの。詳報をつかむべく私を含め各社の番記者はドームで構え続けた。その日予定されていた契約更改が終わったところで、まず取材できたのは球団の三笠杉彦GMだった。 「話をして、本人の思いをいろいろ聞いたという感じでした。中身はちょっと差し控えますけど、基本的にはご存じの通り、5年連続ウエスタンでホームラン王をとるけど、なかなか一軍での機会がなかったと」 移籍志願の有無については当然ながら直接的な言及はなかったものの、リチャード自身が“意思”を球団に訴えたことについては分かった。 あとは本人だ。ある週刊誌のオンライン記事に〈会見場を素通りして帰ろうとしたため、報道陣が慌てて駐車場に本人を捕まえに行く事態に発展した〉と書かれていたが、これは実態と異なる。オフ期間に選手が出入りする場所で“出待ち”して取材を行った。
リチャードが吐露した本音
やり取りの一部を抜粋すると次のとおりだ。 ――かなり長い時間の交渉だった。 「いろいろまだ話し合うこともあったので」 ――GMも、リチャード選手がもどかしい思いをしていることは理解していた。この球団で出場機会を求めたいという話なのか、あるいはここに限らないのか? 「言っていいか分からないですけど。まだ話してる途中なので」 ――とはいえ、去年の水谷(瞬)選手などを見ていると……。 「そういうのもあります。難しいですね。どうしても誰かの怪我待ちっていうのも嫌ですし。もちろんホークスで頑張るのが一番なんですけど。いろんな思いがあって。後ろも押してた(次の選手の契約更改の時間が迫っていた)と思うし、時間的に。別に全然怒りの保留とかではなくて。まだ話したかった。次回また話をしたいです」 ――自分の素直な気持ちは伝えた? 「伝えました。球団もその気持ちを分かってくれていました。ただハンコを押したら1年間頑張らないといけない。契約なので。ただ、この気持ちで押しても。プロなのでそういう気持ちは押し殺さないといけないかもしれないですけど、いろいろあって保留しました」 ――次回には。 「僕自身も結果を出してない。今季は一軍で出場15試合ですけど、スタメンは7試合。半分は代打。そういうのをモノにしないといけないですけど。難しいですね」 短い囲み取材で「難しい」という言葉を二度使った。この表現こそ、リチャードがいま置かれている苦境を物語っている。
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