【樫出恒代さんに40代読者が相談!】花粉症の症状を抑えるには、とにかく「免疫力を上げる」ことが正解?
4.不安が多い
免疫力を司る自律神経は、漢方でいう「気」の流れにも大きく左右されます。例えば、つねにいろいろな不安を抱えている人も、免疫力は狂いがちです。相談者さんのように更年期に当てはまる年齢の人は、責任世代でもありますよね。子どもや親、パートナーなど、自分以外の身近な人のトピックも増え、その分心が揺らいでしまう場面も多いことでしょう。 そのような具体的なお悩みは書かれてはいませんが、自分が嫌だなと思ったことは最低限しないなど、心の負荷はなるべく減らしておきましょう。漢方では、未来の不安や過去の後悔にとらわれず、「今を生きる」という心持ちが、中庸につながると考えるからです。
乱れた生活習慣は、「3日のワルツ」で取り戻す
どの項目もすべて、シンプルなことばかりですよね。ですが、これは何も漢方だけに限りません。要は当たり前の健康とは、結局ここに挙げたような生活習慣の積み重ねに尽きるのです。 食べすぎたり夜ふかししたり、どうしても正しい習慣を守れない日もあるでしょう。そういう時のリカバリーとして私が提案したいのは、「3日のワルツ」という考え方です。外食が2日続いたら、3日目は自炊する。前日の夜にドラマのイッキ見をしたら、翌日はなるべく早く寝る、などです。 少しくらい無理をしても、ひと晩寝て起きれば復活できた若い頃とは違い、40代、50代は3日のうちには、自分のリズムを取り戻してください。そうすることで免疫も体調もバランスが狂うことなく、自分らしいリズムに整えていけるのではないでしょうか。 漢方カウンセリング、その方に合った漢方薬の服用もおすすめです。 取材・文/井尾淳子
【教えてくれたのは】
樫出恒代(かしで ひさよ)さん 漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター。漢方カウンセリングルームKaon代表。Kaon漢方アカデミー代表。新潟薬科大学薬学部卒業後、一人ひとりのこころとからだにていねいに向き合う漢方カウンセリングを提唱。連載「女性のための漢方救急箱」の味わいあるイラストは、本人によるもの。美容家・吉川千明氏との共著に「内側からキレイを引き出す 美肌漢方塾」(小学館)