引退を意識する36歳…カリーがキャリアの終焉を悟る「僕とドレイモンドは全盛期ではない」
ステフィン・カリーは今シーズンでNBAキャリア16年目に突入し、来年3月には37歳の誕生日を迎える。クリスマスゲームにともない『ESPN』で公開された特別対談『NBA OG’s』内でも、若手の台頭を肌身で感じているという趣旨のコメントを残しており、トッププレーヤーでありながらも自身がベテランの域にいることを理解している様子だった。 ゴールデンステイト・ウォリアーズの背番号30は、『ESPN』のマリカ・アンドリュースとのインタビューでも輝かしいキャリアの終わりを悟っている。 「終わりが近いことを受け入れ、それを認めるのもいいことなんじゃないかな。でも、それは今起きていることを楽しむため。それ(引退)について話し、事実を認めれば認めるほど、今この瞬間の緊迫感が増すと思っている」 歴代最高のシューターであるカリーのコート上における影響力は、未だに衰えることはない。今シーズンは22.5得点、4.8リバウンド、6.5アシストを記録。ショットタッチの精度も驚異的で、3ポイント成功率41.1パーセント、フリースロー成功率92.3パーセントを維持している。 しかし、衰えがあるのは事実だ。平均得点はキャリアで5番目に低く、2ポイントショットの確率は2012-13シーズン以来の5割未満。チームを勝たせるという力にも衰えが見え始め、チームはウェスタンカンファレンス10位とプレーオフ進出も安泰とは言い難い。 それでも勝利へ対する情熱が冷めることはない。自身と盟友のドレイモンド・グリーンが下り坂を歩いていると自覚しながらも、ベイエリアのフランチャイズプレーヤーは再び頂から景色を見るべく、最大限に力を尽くすと意気込んでいる。 「自分とドレイモンドが全盛期ではないことを認めるしかない。試合で少し違った見方をしなくてはならない状況にある。でも、勝てないなら、どうやってそれを解決するのか、解決策を見出さなくてはならない。僕は残された年月に限りがあることはわかっている。だから、どうしても優勝したいんだ」 クレイ・トンプソンがチームを去り、昨今の状況からも王朝は終焉に向かっているというのが世間の見立てだ。しかし、カリーは外野の騒音に気を取られることなく、ただひたむきに5つ目のリングを目指している。 文=Meiji
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