大阪府・吉村知事が定例会見1月13日(全文4)民間病院にも一定程度お願いしたい
専門病院を増やすときの課題は
日本経済新聞:日経新聞の大畑と申します。話、ちょっと前後してしまい恐縮なんですけれども、病床確保について1点だけ。民間病院のほうを取材すると、コロナの患者を公立病院でもっと病床を増やして、専門病院化するなりして、民間病院はほかの治療を担当して役割分担をすべきだっていうような声もあるんですけれども、実際、十三市民病院みたいな形で専門病院を増やすときの課題ですとか、それよりもやはり民間を含めて裾野を広げるべきと考えられる理由について、あらためてお聞かせください。 吉村:どっちかっていうことではなくて、どっちもやっていかなきゃいけない状況だと思うんです。これまではやっぱり先行して、僕はコロナの専門病院も大阪ではやってきているというふうに思っています。いち早く十三市民病院、これはほかの、例えば出産だとかいろんな治療を受けていた、実施していたわけですけど、コロナ専門病院ということで大きく方向転換してやってきました。 その中で、いろんな課題も出て、これはもうメディアの皆さんにも散々問題じゃないかって、わーわーいろんな報道がされましたが、これはもう松井市長と、そしてまさに現場で働く医療の皆さん、それから看護師さんの皆さんのご協力も得ながら、なんとかやっている。やっぱりそこに課題も生まれている中でもやっていると、やってきたということでもあります。だから、課題がないといえば、それはそんな簡単な話じゃなくて、やっぱり課題はあるわけです。
民間病院のほうが圧倒的に多い
そこで、看護師さんが必要になるということで、これは大阪市の総合医療センターのほうから応援を派遣する。そのときにAYA世代のいわゆる病棟についてはいったん閉じて、もちろんそれは治療を受けれるように、ほかの病棟で受けているというのは聞いていますが、そういったこともしながら。それはもう皆さんからもどんどん報道もして、医療崩壊じゃないか、AYA世代どうするんだと、さまざま皆さんからの報道も受けながらやってきているというのが現状でもあります。 だから、公立・公的病院で増やすというのもこれまでやってきているし、まさに専門病院なんかはいち早くやっているわけなので、それはやっているし、これからもやっぱりそれは考えなきゃいけないけれども、だからといってそれだけで全てがやっぱり賄えるかというと、そうではなくてやっぱり裾野を広げて、民間も公立も、やっぱり公的・公立病院が主軸になるのは当然だとは思いますけれども、その中でもやっぱり民間病院も一定程度はその役割をお願いしたいというところなんです。なので、どっちかに寄せ合うとかじゃなくて、そのどっちもやっぱりやっていかないと、いけないんじゃないかというのが、これを乗り越えられないんじゃないかというのが僕自身の問題意識です。 ちなみに大阪の全体の病床でいくと8万病床あるわけですけど、8万病床のうち1万病床が公的・公立病院で、7万病床が民間病院です。病床単位でいくと、当然民間病院のほうが圧倒的に多いという中で、当然公立・公的病院はコロナ中心に非常にこれは頑張って、今やっているところでもありますし、すでに専門病院もつくって、大阪府の医療センターでもどんどんコロナ中心で、広げていっているわけです。重症センターの場所も、あれも結局、急性期でつくってたりもするわけですけど、その役割は当然、公立・公的が中心になるわけですけど。じゃあ、その民間の病院のほうは、ちょっと、もう公立で診られればいいんじゃないかというところだけでもないんじゃないかというのが僕の考え方です。