大阪府全域に「時短要請」決定 吉村知事「店名公表は罰則のために存在しているわけではない」
大阪府は12日、大阪府庁で「第35回新型コロナウイルス対策本部会議」を開き、政府が13日にも大阪などに「緊急事態宣言」を出す調整をしていることを受け、基本的対処方針に沿って現在大阪市の飲食店に出されている、時短営業要請を2月7日まで大阪府全域に範囲を拡大。営業終了時間も午後8時までとし。酒類提供については午後7時までと要請することを決めた。会議後の会見で、報道陣から「時短要請に応じない店舗の店名公表はあるのか」という質問があり、大阪府の吉村洋文知事は「公表というのは罰則みたいな形でとりあげられてますが、罰則のために存在しているわけではない」と答える場面があった。 【中継録画】大阪府が新型コロナ対策本部会議 府内全域に時短要請決定 会議後の吉村知事囲み会見(2021年1月12日)
公表は決して罰則のために存在しているわけではない
会議後の囲み会見で、報道陣から「今回区域指定を受ければ店名公表というのも可能になると思うんですが、それに対するお考えを改めてお願いします」という質問があった。 それに対し、吉村知事は「公表というのは罰則みたいな形でとりあげられてますけど、特措法上の公表は決して罰則のために存在しているわけではなくて、あくまでもそこで公表することによって感染拡大を防ぐために、そこにいくと感染が広がる可能性があるから危険ですよという主旨での公表だと思ってます」と話し、罰則ではないことを説明した。
「従わないから公表するでは処罰の話になってくる」
そして「『従わないから公表する』では処罰の話になってくるから、そこでそのまま応じていただけない、そこでもどうも感染が広がっている、そこは感染が広がるよという場合には、そこは公表というのはありえると思いますが、従わないから罰則として公表だというのは、ちょっと法の立て付けから僕は逸脱してるんじゃないかと思います」と続けた。
昨年4月のパチンコ店公表時はウイルスがどう広がるかもわからないという中でのことだった
また、自身が昨年4月、新型コロナウイルス特別措置法に基づく休業要請に応じない大型パチンコ店6店について、新型コロナウイルス対策の特別措置法45条に基づき、施設名を公表した件についてもふれる場面があった。 吉村知事は「緊急事態宣言の(昨年)4月の時にパチンコ店の公表をしたじゃないかという指摘も当然あると思います。当時やはり4月、5月の時、このウイルスがどのくらいまでかとなかなかわからない、どこでどう広がるかもわからないという中での専門家の意見を聞いて、どうもこのパチンコ店でも広がる可能性があると専門家の意見も聞いて、僕自身、法に基づいてやったというところもあります」と説明した。 吉村知事は「従わないから公表」というのは違うと説明し「それをするんだったら従わないから罰則だという法律をきちんと作らなきゃ、それに対する補償もきちんと法律で作らなきゃずるいと思いますね、法の立て付けが」と意見も述べた。