【40代、50代・二十四節気の養生⑥】7月22日 夏の盛りの「大暑」は睡眠・休息がポイント!
7月22日 夏の盛りの「大暑」は、最も暑さが厳しくなる時期。蒸し暑さで睡眠にも影響が出て、疲労がたまってくる頃だ。そんなときには、どんなことに気をつけて過ごせばいいのだろうか? 漢方専門店・薬日本堂の薬剤師で漢方スクール講師の齋藤友香理さんに伺った。
陽気がピークになる「大暑」は体力維持を心がけて!
旧暦の1年を24等分して、季節の移り変わりとそれに伴う生活の知恵を結びつけた「二十四節気」の養生法。この考えは紀元前の中国で生まれ、日本でも古くから親しまれている。 二十四節気はまず1年で昼の時間が最も長い日を夏至(6/21)、最も短い日を冬至(12/21)と決め、そこに昼と夜の長さがほぼ同じになる日である春分(3/20)と秋分(9/22)を加えて、1年を春夏秋冬の4つの季節に区分。さらにその中を、気温の変化や気象現象、動植物の様子などで6つに分けたものだ。(詳しくは第1回<【40代、50代・二十四節気の養生で元気生活】5月5日 夏の始まりを告げる「立夏」は気分転換を上手に!>参照) ※日にちは国立天文台発表の2024年のもので、年により多少前後する。 「二十四節気は長年の生活経験や知識で導き出した、農作業の目安にするための『気候・天気の予報』であり、それに従った養生法は、『人は自然の一部で、自然と調和して生きることが大切』という考え方に基づいた健康管理の知恵です。これらは漢方の陰陽論や五行説ともつながっています」(齋藤さん)
7月22日の「大暑」には暑さもまさにピークを迎える。 「万物の陽気も最高潮に達し、『大雨時行(たいうときどきにふる)』、『土潤溽暑(つちうるおうてむしあつし)』、『桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)』の時期になります。 鮮やかな青空にもくもくと湧き出る入道雲。夕立や台風などで大雨が降ります。それが大地を潤し、草木はますます緑を濃くし、初夏に咲いた桐の花が実を結び、花芽(翌年の花のつぼみ)をつけます。 子どもは夏休み、夏祭りや花火大会などの夏の風物詩となる楽しいイベントも目白押し。気持ちも高ぶり、暑さとともに『気』の消耗が激しくなります。 体内に熱がこもり、寝つきが悪くなるなど、睡眠の質が低下し、疲れもたまってきます。この時期に野外で激しく運動するのは危険なので、注意しましょう」