ヴィッセル神戸の新体制に見える不安
今シーズンも引き続きキャプテンを担う至宝、アンドレス・イニエスタが契約の最終年を迎えるヴィッセル神戸の新体制及び新加入選手発表会が1月31日、オンライン形式で開催された。 動画投稿サイトYouTube内のクラブ公式チャンネルでも配信された映像には、2月1日付で新社長に就任する徳山大樹副社長執行役員、平野孝スポーツダイレクター(SD)、2年目の指揮を執る三浦淳寛監督と4人の新加入選手が登壇。新型コロナウイルス禍で日本政府から課された新規入国制限でまだ来日していない、期待のFWリンコンは滞在中の母国ブラジルからビデオメッセージを寄せた。 「日本へ行ってプレーするのが楽しみです。喜んでもらえるようなプレーをたくさんします。またすぐに会いましょう」 昨シーズンの神戸は初めて挑んだ年末のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で、日本勢で最上位となるベスト4へ進出する奮闘ぶりを見せた。しかし、6連敗で終えたJ1リーグ戦は14位に沈み、準々決勝から登場したYBCルヴァンカップでは緒戦で川崎フロンターレに大敗して姿を消した。 特にチーム力が反映される長丁場のリーグ戦の成績を見れば、神戸の総得点「50」は川崎フロンターレ、横浜F・マリノス、柏レイソル、鹿島アントラーズに次いで5番目に多く、総失点「59」は清水エスパルス、ベガルタ仙台、横浜FCに次いで、マリノスと並んで4番目に多かった。 今シーズンの目標は、2022シーズンのACL出場権獲得を含めたリーグ戦の上位進出。トルステン・フィンク監督の突然の辞任に伴い、昨年9月から指揮を執る三浦監督は「昨シーズンからの課題が明確にある」と、すでに始動させている新体制のもとで克服に取り組んでいると明かした。 「総得点を増やし、総失点を何とか減らしていく作業にいま取り組んでいます。数字がよくなることによって、今シーズンが終わったときの成績が、我々が目標とする上位にたどり着くと思っています」