監督解任で揺れるヴィッセル神戸の新体制への疑問と不安…“パワハラ謹慎中”永井秀樹氏のSD就任に問題はないのか?
その名の通り若手選手の成長に特化した専門職で、ユースなどの育成組織ではなく、トップチームに所属する出場機会の少ない若手選手を対象に指導してきた。 しかし、開幕から1ヵ月あまりで状況が一変した。4分け3敗と7試合連続で未勝利が続き、従来のクラブワースト記録だった5試合(1分け4敗)を23年ぶりに更新した苦境で、前日に解任された三浦監督の後任として白羽の矢を立てられた。 「皆が一つになって努力することができれば、必ずファンの皆さんに誇ってもらえるようなチームになれることを確信しています」 神戸を通じてファン・サポーターへメッセージを発信したリュイス新監督に対して、神戸は「暫定的に指揮を執ります」と但し書きをつけている。 託されたミッションは、総得点がJ1リーグ最少タイの「3」を、総失点が同ワーストタイの「9」をそれぞれ数えるトップチームの攻守を早急に改善。リーグ戦における負の連鎖を食い止め、4月16日から5月1日までタイで集中開催される、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ突破へ向けた態勢を整える作業だ。 クラブが未来への投資と位置づけ、中長期的な展望に立って新設したヤングプレイヤーデベロップメントコーチは、暫定体制下では不在となっている。スペイン時代から若手を中心に指導してきた実績を見込まれ、神戸の一員として迎え入れられた経緯を見ても、リュイス氏はチームを建て直した後は元の役割に戻るはずだ。 そして、リュイス氏が采配を振るう間に、暫定体制後の神戸を託す新監督の選定・交渉にあたるのが、強化および育成部門のトップを担うスポーツダイレクターとなる。手薄なポジションの補強戦略も、もちろん重要な仕事として位置づけられる。 神戸は今年に入ってスポーツダイレクターを空位としてきたが、体制変更のもうひとつの柱として、ヴェルディの永井前監督が入閣すると同時に発表した。 永井氏もクラブを通じて、新天地での抱負を語っている。 「夢のあるヴィッセル神戸のプロジェクトに加われることを光栄に思います。プロジェクト成功の為に初心に立ち戻り粉骨砕身努力してまいります。このような機会を与えて頂きましたヴィッセル神戸全ての関係者の皆様に心より感謝致します」