豪州との「天国と地獄のW杯予選」に挑む森保Jの”いつメン”招集に見えた“2つの懸念”…左サイド問題の再燃とFW陣への不安
日本サッカー協会(JFA)は16日、カタールワールドカップ出場をかけたオーストラリア代表とのアジア最終予選第9節(24日、シドニー)、ベトナム代表との同最終節(29日、埼玉スタジアム)に臨む日本代表メンバー27人を発表した。 中国、サウジアラビア両代表に連勝した先のシリーズを故障で欠場した、キャプテンのDF吉田麻也(33、サンプドリア)とMF三笘薫(24、ユニオン・サンジロワーズ)が復帰。一方でセンターフォワードに3人、左サイドバックには実質4人が招集されるなど、前者の主軸を担ってきた大迫勇也(31、ヴィッセル神戸)と後者の長友佑都(35、FC東京)のコンディションに対する不安も反映された陣容になった。 序盤で1勝2敗と出遅れた日本は、システムを4-2-3-1から4-3-3に変更した第4戦以降で5連勝と巻き返してグループBの2位に浮上。勝ち点3差で3位につけるオーストラリアとの次戦に勝てば、7大会連続7度目の本大会出場が決まる。
メンバー外れた堂安はSNS発信
勝てばカタール行きの切符を獲得し、負ければオーストラリアに勝ち点で並ばれ、得失点差で後塵を拝してグループBの3位に転落。グループAの3位とのアジアプレーオフをへて、南米5位との大陸間プレーオフへ回る可能性が高くなる。 天国と地獄とを分け隔てる、生きるか死ぬかの大一番に臨む森保ジャパンの顔ぶれが発表された直後から、SNS上では「いつメン」なる言葉が飛び交い始めた。歓迎すべきサプライズのない、いつもと変わらないメンバーの略語だった。 森保一監督は今月に入って「次の世代、日本サッカーをレベルアップさせてくれる選手に経験を積ませることも考えている」と若手や新顔の抜擢も示唆していた。JFAの反町康治技術委員長とともにオンライン会見に臨んだ指揮官は、ファン・サポーターから「いつメン」と受け止められた人選を「勝つためのベスト」と説明した。 「けがで呼べなかった選手もいるし、実際に選んだ選手たち以外にも選びたかった選手、同等の力を持った選手もいる。彼らの気持ちを背負いながら2試合に臨みたい」 負傷離脱中の主力がDF冨安健洋(23、アーセナル)やFW古橋亨梧(27、セルティック)ならば、ポジション的な兼ね合いで選外となった常連組がMF堂安律(23、PSV)であり、MF鎌田大地(25、アイントラハト・フランクフルト)となる。 実際に堂安は代表メンバー発表を受けて、自身のツイッター(@doan_ritsu)を更新。こんなつぶやきを投稿している。 「逆境大好き人間頑張りまーす! あ、怪我してません!!」 3月シリーズの目的はワールドカップ出場権の獲得以外にない。将来が期待される若手に経験を積ませ、あるいは新戦力を試すのならば、国際親善試合を最大で4試合を組める5月から6月にかけての国際Aマッチデーで取り組めばいい。