「サッカー人生を通じて、世界を変える切符を手にした」本田圭佑32歳の目指す進化
本田圭佑、32歳。サッカー選手、監督、経営者、投資家――いくつもの顔を持つ。今、何を目指し、どう日々を過ごして、どんな未来を思い描いているのだろうか。オーストラリア・メルボルンで、胸中を聞いた。(インタビュー:古田清悟/撮影:岡本隆史/構成・文:Yahoo!ニュース オリジナル RED Chair編集部) (※2019年5月の再配信です)
サッカー人生で手にした「切符」
「32年生きてきて、何かを変えられたかといえば、何もやってない。ようやく何かを変える切符を、サッカー人生を通じて手にしたと僕は思ってるんです。サッカーに感謝しないといけない。サッカーで頂点を目指して、その結果、世界を変えたいと思って。引退間近になって、切符を手にすることができた。一番のプレゼントをもらえたという感覚でいます」 2019年5月現在、オーストラリアA リーグのメルボルン・ビクトリーFCでプレーしながら、カンボジア代表を実質的監督兼GMとして率いている。国内外で約70校のサッカースクールを展開し、世界各国でサッカークラブの経営にも関わる。2018年にはウィル・スミスと共同で投資ファンド「ドリーマーズ・ファンド」を設立した。
本田圭佑とは、何者なのか。そう尋ねると、本田は少し考えて語り出した。 「もちろん人間で、地球人で、宇宙人。サッカー選手であり父親であり、教育者であり、商売人でもある。いろんなタイトルが付いてますけど、定義するなら“生命体”だと思っています」 「生きてきた年数分、知識が増え、経験を重ね、自分の意志が広がってきた。できることが年々大きくなっている。でも、人生100年時代って言われても、たった100年しかないんですよね。地球が46億年前にできたと考えると、100年ってものすごく短い。その間に知ることができることって、宇宙規模で考えたら本当にはかない。それでも死ぬまで学び続けたいっていう考えのもとに、日々勉強しています」