【潜入ルポ】土佐熟女が「秘密の技」をほどこす、泊まれない旅館……高知「玉水新地」の存在理由を考える
アットホームな時間の後で
聞きたいことを一通り聞けたところでタイマーが鳴る。 「ありがとう。気をつけて」 「ありがとうございました」 お姉さんと、最初に出迎えてくれたマダムがにこやかに見送ってくれた。アットホームな時間だったな。次に来られるのはいつになるだろうか。 旅館を出て、もらった缶の緑茶を飲みながら宿泊している宿に向かう。長年かけて醸成されてきた歴史と情緒に、少しだけ触れることができた。ロマンとブルースを感じられるのが、こういった裏風俗遊びの一番の醍醐味である。 高知には玉水新地以外にも堺町というソープ街(旧赤線地帯)に、現役のちょんの間旅館が今でも点在している。また資料は見つからないが、南はりまや町のあたりにも昭和の終わりあたりまで裏旅館が存在していたという情報がある。 南国高知はどこを歩いても街に活気があり、おそらく昔から絶え間なく風俗の需要があるのだろう。いくつか存在したちょんの間旅館街。 その中でも最も歴史が古く、そしてかつてと変わらないサービスを提供する玉水新地が令和の時代まで存在しているのは奇跡と言える。 少しでも長くこの文化が生き残っていてほしいというのが、遊郭・赤線マニアの私のささやかな願いである。
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